ウェブコンテンツは、リライトできるのが大きな魅力です。
紙媒体であれば、印刷物を修正することはできません。しかし、ウェブ記事であれば、容易に更新することができます。
リライトの一例
- 営業時間の変更
- 価格の変更
- 新商品・サービスの紹介
- 誤字脱字の修正
- デザインのブラッシュアップ
公開当初は「これで完璧!」だと思っていても、数日・数ヶ月・数年後に見返すと、情報が古くなっていたり、読みづらさに気づいたりするものです。
今回は、個人や企業・ブログやECサイトなど問わず、ウェブメディアを運営している方に向けて、効果的なリライトについてお伝えします。
リライトの目的は、SEO対策とコンバージョンアップ
まず、「なぜ、リライトをするのか?」について解説します。
リライトの一例は先述したとおりですが、その目的は大きく2つあります。ひとつはGoogleなど検索サイトからの流入を増やすSEO対策。もうひとつは、訪問者を顧客に変えるコンバージョンの向上です。
リライトでSEO対策
Googleなどの検索サイトは、ユーザーに正確な回答を示すことに日々苦心しています。
たとえば、「中目黒 焼肉 安くておいしい」と検索したとします。
その結果に表示されたお店が閉店していたり、記事に書かれた定休日・営業時間が間違っていたりしたとします。そうするとユーザーは、Googleを今後使わなくなってしまいます。
Googleは、より信頼できる情報を検索結果に表示することに注力しているのです。
そこでウェブメディアの運営者が各記事をしっかりとリライト(メンテナンス)することで、Googleに「このサイト・この記事は、ユーザーが求めている情報が正しく書かれていますよ」と伝えることができるのです。
そうすることで、あなたの記事が検索上位に表示されるようになり、結果としてSEO対策になります。
リライトでコンバージョンアップ
コンバージョンとは、ひとこと言うと「訪問者を顧客にする」ということです。
SEO対策が万全で毎日多くの流入があったとしても、PV数が上がるだけでは何の意味もありません。訪問者にアクションを起こしてもらうことが重要なのです。
コンバージョンの一例
- 商品を購入する
- サービスに申し込む
- お店の予約をする
- 資料を請求する
- 会員登録をする
- 目的のページに遷移する
そこで、ただ訪れただけの人を顧客にするためにリライトをして、読みやすくしたり、デザインを工夫したりするのです。
リアルな店舗に例えるとわかりやすくなります。人が訪問してくれるのはSEO、購入など狙いどおりの行動を起こしてもらうのがコンバージョンです。
重要な記事は、毎日見返し、毎日リライトをする
さて本題。ウェブ記事のリライトは……
- いつやればいいのか?
- 何回やればいいのか?
これについてお伝えします。
正解はありませんが、僕は毎日リライトをおすすめします。
すべての記事ではないですよ。
僕が運営しているブログ記事の総数は、3,000本ほどあります。これらを毎日見返してリライトすることは不可能です。
毎日リライトの対象は、重要な記事のみ。ここでいう重要な記事とは、「検索順位を上げたい記事」と「コンバーションを上げたい記事」のことです。
僕は重要な記事を、ブラウザのブックマークフォルダにまとめ、毎日タブで一斉に開いています。ザッとみながら「気になるところは無いか?」「もっと良くできることは無いか?」を目を光らせながらチェックし、リライトするのです。
気が乗らないときは、その中の1記事だけでも良いので開いてみるようにしています。
リライトをコツコツしていると、その記事が良くなるだけでなく、他の記事を書くときにもその工夫が活かされます。結果的に、自分自身のスキルがアップや、サイト全体の質向上にもつながるでしょう。
検索順位チェックツールで施策の成果を調べたい方は、リライト頻度に要注意
補足です。GRCやランクトラッカーといった検索順位チェックツールを使っている方は、毎日リライトしない方がいい場合があります。
なぜなら、何をしたから記事の順位が上がったのか、もしくは下がっだのかが分析できないからです。
記事のリライトは、検索順位にただちに反映されるわけではありません。数日で成果が得られる場合もあれば、数ヶ月かかる場合もあります。そのため、検索キーワードの分析に注力する際は、毎日リライトを控えた方が良いでしょう。
ただし、順位チェックにこわだりすぎて、加筆修正すべき箇所を見つけてもリライトしないでおくのは、ユーザーに対して不親切になります。その辺りの加減を意識して、リライト後の放置(順位変動の様子見)は優先しすぎないようにすべきでです。
【どっち?】毎日リライト vs SEOで落ちたらリライト
ところで、リライトへの取り組みは、主に2つの機会があるかと思います。
リライトをする機会
- 定期的なリライト(毎日、毎年、毎シーズンなど)
- SEOが落ちたらリライト(検索アルゴリズムの変動)
ここで僕がお伝えしたいのは、「後者 (2) は、まったくおすすめでは無い」ということです。
これを見てください。
これは、ある記事のPV数です。
たった1記事が、毎月5〜6万PVありました。
と、呑気に過ごしていました。
しかし、Googleのコアアルゴリズムアップデート(検索アルゴリズムの更新)で、坂道を転げ落ちるようにPV数が激減していったのです。
僕は焦って、何度も何度もリライトをしました。しかし結果は伴わず、風前の灯火に。そして今は……チーンです。
Googleのコアアルゴリズムアップデートに抗うことはできなかったとは思いますが、今にして思うのは、「のんびりしていた時期にしっかりリライトをしておけばよかった」という後悔です。仮にSEOが下がったとしても、良い時期にもっとしっかりコンバージョンできていたでしょう。後悔先に立たず……です。
つまり、SEOが落ちてからのリライトは超絶過酷だということ!
それよりも、今、アクセス数がある記事を毎日丁寧に磨き上げて、コンバージョンアップを目指す方が、遥かに容易で有意義です。しかも今現在、ある程度SEOで上位にある記事は、リライトをすればさらに上位に上がる可能性が高いです。
これは、芸能人やインフルエンサーなんかもそうですよね。人気があるときにしっかり仕事をするのが大事。低迷してから足掻いても、なかなか元には戻らない。
だから……
結論を言います
「今、アクセス数がある記事を大切に」
これに尽きます。
その記事に対し、「もっと良くできないか」「もっと活用できないか」を考え続けるのです。
みなさん一緒に頑張りましょう!
ドメインと同じく「記事URLを育んでいく」意識は必要だと感じます。
僕が運営する個人ブログでも、過去記事をリライトして検索順位が上がってきた事例がたびたびあります。たとえばMacやiPhoneの設定方法など。
といいつつ全記事は無理なので、主要記事をコツコツと。盆栽の手入れのように……。 https://t.co/1YmguMgGy3
— 北野 啓太郎@フリーランスWEBコンテンツクリエイター (@KeitaroKitano) January 12, 2022
リライトに役立つ、おすすめの本
最後に、ウェブ記事のリライトに役立つおすすめの4冊をご紹介します。
セールスコピー大全
おすすめポイント
- 売れる文章が書けるようになる
- 顧客を3つのタイプに分ける考え方がすごい
- 1冊にノウハウが詰め込まれている
[買わせる]の心理学
おすすめポイント
- 図解が豊富で理解しやすい
- 辞書的に活用できる
- デザインでコンバージョンが上がる
ブログライティングの教科書
おすすめポイント
- リード文の書き方は秀逸
- 画像、装飾、文字量など、読まれる記事デザインがわかる
- リンクをクリックしてもらう手法が知れる
マクサン式Webライティング実践スキル大全
おすすめポイント
- モバイルで読まれやすい文字量や画像サイズがわかる
- SEOに特化したランティングが理解できる
- リライトの項目だけで1章ある。記事がレベルUPする!