2023年8月31日、Googleが新機能「Search Labs(サーチラボ)」を追加しました。設定をオンにすると、検索結果ページの最初に、生成AI(人工知能)による回答が文章で表示されます。
これにより、ユーザーは検索結果ページを見るだけで欲しい情報を得ることができ、わざわざリンク先の記事を読む必要がなくなりました。
一方、メディア運営者はアクセス数は激減必至!
ECサイト(Amazonや楽天などのショッピングサイト)は購入が目的なのでユーザーはサイトを訪れる必要がありますが、情報をメインにしているサイトは検索流入が壊滅状態に陥ってしまうでしょう。
Google Search Labs(サーチラボ)とは
Search Labsは、パソコン版のブラウザ「Google Chrome」と、AndroidとiOSの「Google アプリ」で提供が始まりました。
Search Labs 設定方法
手順
- フラスコの形をしたアイコンをタップ
- 設定をオン(SGEを有効)にする
Search Labs とは
SGE: 生成 AI による新しい検索体験
Google 検索が強化され、探しているものをすぐに、そして簡単に見つけられるようになります。AI が生成する概要で、トピックの要点を素早く把握し、追加でもっと知りたいことも簡単に聞けます。複雑で時間のかかる作業も、生成 AI に任せることで効率化できます。
Googleより引用
SGE とは
Search Generative Experience
Googleが開発した生成AI技術Search Generative Experience(サーチ・ジェネレイティブ・エクスペリエンス)の略。
検索流入の激減必至! ユーザーはリンクをクリックしなくなる
まずは、実際どのような回答が表示されるのかをご紹介します。
「ウクレレとギターどっちが簡単?」
これで検索してみました。
このままさらに、AIに対して追加で聞くこともできます。
つまり、Googleから別のウェブサイトに移動することなく、Google内だけで必要な情報をしっかり手にいれることができるのです。
ユーザーはGoogleだけで満足! リンクをクリックするユーザーはかなり減ってしまうことでしょう。
発売日・開催日などの日程を知る
「iPhone 15 発売日」で検索
予想されている発売日だけでなく、Apple新製品発表イベントの開催日時や機能についても説明してくれました。
「大阪で開催の秋祭りの日程」で検索
主要な秋祭りの日程を一覧で表示。それに加え、岸和田だんじり祭りの試験曳きの日程まで教えてくれました。本番さながらでだんじり曳行するので、祭りと同等の迫力が満喫できるので、試験曳きまで教えてくれるのは、いい回答だと思います。
男女関係・健康・美容など悩みを相談する
「彼女に突然振られた。復縁方法は?」で検索
復縁する方法を7つのポイントとして解説してくれました。それだけでなく、振られた後に立ち直る方法までアドバイスしてくれました。
「子どもに口が臭いと言われた」で検索
口臭の原因を説明してくれました。それに加え、口臭予防のためのアドバイスも。
「40代男性 薄毛」で検索
薄毛になる原因を詳しく解説してくれました。また、これは男性型脱毛症(AGA)という病気であり、治療法もあるとのこと。さらに、薄毛を隠す髪型についてもアドバイスしてくれました。
おすすめを知りたい!
「大人向けのおすすめの英会話スクールは?」で検索
初心者向け、マンツーマン、オンラインなどさまざまな種類があることを教えてくれました。そして、それぞれについて、具体定な教室名を出しておすすめを紹介。自分にあった英会話教室を探すヒントになりました。
「妻に喜ばれるプレゼントの選び方は?」で検索
プレゼントを選ぶ際に押さえておきたいポイントを解説。それに加え、人気ランキングも紹介してくれました。
ちょっと専門的になりますが、検索結果ページの強調スニペットは生成AIの下に追いやられています。
ハウトゥ系、やり方・設定方法・使い方を知りたい
「スニーカーの靴紐の結び方」で検索
スニーカーの紐の結び方はいくつもの種類があり、それぞれの特徴や結び方を教えてくれました。また、靴紐も選び方についても補足としてアドバイス。
「Macをセーフモードで起動する方法」で検索
パソコンの設定方法や使い方をわかりやすく解説してくれました。ここではMacのセーフモードでの起動方法について。補足として解除方法もアドバイス。
【SEOの終焉】リンク先のサイトは見なくてOK!
生成AIの検索結果を少しご紹介しました。
かなり十分な情報がAIによって提供されていますね。このまま追加で質問を重ねることもできます。もはやGoogle以外のサイトをわざわざ見に行かなくてもいいのです。
これは、サイト運営者や動画投稿者にとっては死活問題。
Googleからユーザーが訪問してくれる機会が減ってしまうのです。先にも書きましたが、ECサイトであれば購入するために訪問する必要があります。しかし情報提供を主にしているサイトは、AIの養分にされるだけで終わり。
2024年2月までは試験的導入のようですが、それ以降は、ChromeやGoogleアプリ以外の検索結果にも生成AIが導入されることになるでしょう。
まさにSEO対策の終焉といっても過言ではないでしょう。
SEOは年々厳しくなってきていますが、これは非常に過酷。メディア運営者は今後どうやって集客するのか? 検索流入ん頼らない施策を打っていかないとジリ貧待った無しです。
あぁ、どうしよう……