話題の新創刊ファッション雑誌「N Magazine」。仕掛人は明治大学3年生の島崎賢史郎さん

「面白いファッション雑誌がないから自分で立ち上げる!」

アルバイトで200万円の資金を作り、ファッション雑誌「N Magazine」を創刊したのは現役大学生、明治大学3年生の島崎賢史郎(しまざき けんしろう)さん。

N Magazine (Zero Issue)

正式には創刊前の『0号』。

今、この雑誌が話題になっているのを知っていますか?現在、Amazonでは出品者経由で高値で取引されるなど、実店舗、ネット共に手に入らない状況となっています。

そんな話題の雑誌を創刊をした島崎編集長らによるトークショーへ行って来ました。

「メジャー雑誌と戦うための方法 – N magazineが変えたもの」

THE PUBLIC メジャー雑誌と戦うための方法 - N magazineが変えたもの
出演者さん登場前のステージです。公演の撮影は禁止でしたので。

本企画「THE PUBLIC」は、『これからをサバイブするための、実践的なソーシャルスクールメディア』がテーマのワークショップ。これまでにも音楽、起業、ウェブなど多種に渡っての講義が行われています。

その最新企画として、2013年2月17日に「メジャー雑誌と戦うための方法 – N magazineが変えたもの」が開講されました。出演は、N Magazine編集長の島崎賢史郎さんはじめ、創刊をサポートした業界のベテランさん達、中島英樹さん、腰塚光晃さん、大島慶一郎さん、そして司会進行の菅沼蔵人さんです。プロフィール等は、以下のページをご覧ください。

  • SPACE SHOWER TV x ANSWR「THE PUBLIC」:メジャー雑誌と戦うための方法 – N magazineが変えたもの (*記事公開終了)

【質問】なぜ自分で雑誌を作ろうと思ったのか?

島崎編集長:ファッション誌をみていて、内容が無限ループしていてつまらなく感じた。今は新しいことをしなくなっているのでは無いか。それだったら自ら雑誌をつくり、クリエイターにも新しい場を提供して盛り上げてゆきたい。

【質問】そこへ至るまでの経緯は?

島崎編集長:大学で雑誌部(ADD Magazine)へ入った。そこでは、インディーズでファッション誌を制作。元々、特別雑誌が好きという訳ではなかったので、とにかく沢山の雑誌を読んで研究し、その上で自分でメジャー路線で創刊するという考えに至った。

【周りの意見】N Magazineの編集をサポートした方々の考え

越塚さん:どうせやるんだったら、トップの人達とやった方が良い。

中島さん:新しいものを叩きつぶそう、は老化現象。

大島さん:島崎君はずっとニコニコしている。最初はよくわかんない子だなぁと思っていた。何日も家に泊まり込んで部活みたいに作業を続けて行くうちに、ちゃんとやる子なんだなぁと信頼。それからは、彼にグイグイ引っ張られていった。

【質問】そもそも雑誌って何?

司会の菅沼さん:大量消費財としての雑誌。大勢に見てもらわないとメディアと言えないんじゃないか?限定部数だとアートピース。

中島さん:雑誌とは、ごちゃごちゃしていないといけない。

島崎編集長:より多くの人に読んでもらえてこその雑誌なので、書店やAmazonで販売できるように雑誌コードを取得した。

【質問】N Magazineのプロモーション方法や話題になった経緯は?

島崎編集長:まったく何もしてなくて、最初はTwitterだけだった。その後「Facebookもやった方がよい」と言われ、発売してからFacebookでも告知。実際に話題となったのは、ウェブマガジン「WWD JAPAN.COM」に掲載されたのが切っ掛け。ここから一気に広まった。

司会の菅沼さん:一般的に雑誌新創刊時は、オープニングパーティーを開催する事が多い。これで各プレスにも情報を流せるし、イメージ戦略もできる。

島崎編集長:そこまでのお金がなかったので。笑

【質問】これからの目標は?

島崎編集長:雑誌づくりは色々な人が関わるので、それをまとめて行くもの大変だった。でも終わってみると、また次への意欲が沸いて来る。今は学生ということで注目されているが、これからは内容が話題となるように頑張りたい。

親父は雑誌創刊のサポートを、まったくしてくれなかった(笑)

編集長の島崎さんにお会いするまで、クールで気取った金持ち大学生を想像していました。実際お会いすると、愛嬌ある人なつこい青年でした。「実家がキャンプ場をやってるので、そこでもバイトをさせてもらいました。だけど時給500円くらいなんじゃないのか?!と思えるほどの稼ぎで、親父は雑誌創刊のサポートをまったくしてくれなかった。(笑)」など、苦労話も面白かったです。

とにかくリスペクトすべきは、『行動力』と『巻き込み力』。

トークショー終了後、島崎編集長へ「ずいぶん年上の大人やベテランが沢山関わって、大変ではなかったですか?」とお聞きしました。「すごく良い方ばかりだったので、それで大変という事はなかったです!」との事。臆せずベテランさん達を巻き込んで行く姿勢は、今後さらにさらに多くの人々を魅了して行くんじゃないかと予感させられます。

新たなメディアの誕生、心より期待を込めておめでとうございます!

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<最後にひとこと>
年齢が若いので経験も浅い。その部分では先輩にかなわない。でも、若者には先輩にはない『たっぷりの時間』という武器がある。学生が物事を起こすには勇気がいると思いますが、若くして信念をもって行動を起こす姿はかっこいいですね!

就活に苦しめられる学生がたくさんいる反面、いきなり起業したりや業界に打って出る大学生の勇姿もよく目にします。面白い時代です。