こたつ記事ライターとは。芸能ネタまとめ、クチコミ捏造など、NHKがネットメディアの闇を解説

もし、あなたがWEBライターで、

  • クチコミや街の声を捏造したり、
  • 原稿料1,000円以下など、安価で記事の量産を請け負っていたり、
  • いい加減な内容、特に人の生命や財産に関わることで正確さに欠けた記事を書いているのなら、

その仕事の先に、明るい未来はありません。

 

もし、あなたがネット記事の読者で、

  • 「内容が薄っぺらいな」
  • 「どこか胡散臭いな」

と感じたのなら、その記事には嘘の情報が盛り込まれている可能性があります。

 

そんなきな臭い状況に、NHKが斬り込みました!

Eテレの番組「ねほりんぱほりん」にて、『究極のリモートワーク!?ネットの“コピペ記事”を書く人」という特集があり、こたつ記事ライターと呼ばれる者たちの舞台裏が赤裸々に明かされたのです(2021年1月13日 放送)。

今回は、番組の主要ポイントと、騙されないコツをお伝えします。

こたつ記事ライターとは?

こたつ記事ライターとは、テレビやネットで集めた情報だけで記事を書く人のこと。こたつに入っていても記事を書けることから、そう呼ばれる。

番組では、こたつ記事ライターについて、そう定義されていました。また、こたつ記事ライターが書いた記事を、こたつ記事と呼びます。

いずれも俗称です。

特徴

  • 取材へ行かない
  • ネットで拾ってコピペ
  • 1記事(500文字)を15分で書くこともある

【芸能ネタ】TVやSNSから拾ってまとめる

スマホのSNSアプリでネタ集め

芸能人ネタについて「こたつ記事」を書くようメディア編集部などから依頼があったときの、裏事情の特徴は以下のとおり。

  • 「AKBの記事を書いてくれ」「この番組から拾ってくれ」など、編集部からの依頼がある
  • SNSで繰り広げられている「紅白歌合戦」の予想(誰が出演するなど)をまとめて記事化
  • 「ダウンタウンDX」「ロンドンハーツ」など、テレビ番組内での発言を拾って記事化
  • 報酬は、文字単価0.5円〜5円

また、記事を書く際の注意点もあるとのこと。

文体

  • 「!?」を使って、言い切らない
  • 「……との声」を多用し、自分は思っていないよ感を出す

【家電レビュー】人のクチコミをコピペ

掃除機

商品レビューについて「こたつ記事」を書くようメディア編集部などから依頼があったときの、裏事情の特徴は以下のとおり。

  • クライアントから「ネットにある情報を拾ってきて、いい感じでコピペしてください」と指示される
  • ネットでクチコミを引っ張ってきて、それらをまとめて記事にする
  • 取材には行かない
  • ぶっちゃけ、記事に書いた情報が間違っている可能性もある

また、記事を書く際の注意点もあるとのこと。

文体

  • いい感じで語尾を変える
  • いい感じで言葉を言い換える

【化粧品レビュー】ライター不要で記事ができる、魔のシステム

リップステック(口紅)

月に書く記事数が1,000本など、ノルマが膨大過ぎてこなせないとき、ライターなしで記事が書ける魔のシステムを活用した。

特徴は以下のとおり。

  • ライター未経験者に、わずかな報酬でアンケートに答えてもらう
  • 「商品名は?」「価格は?」「使用感は?」など
  • 10件集まれば「おすすめの口紅10選」などの記事ができる
  • アンケート回答者が、本当に口紅を使ったかどうかはわからない

もしかしたら、使っていない化粧品のレビューが掲載されている可能性もあるとのこと。

また、集計したアンケートは、以下のように記事化されます。

文体

  • 記事の雛形に、自動でアンケート結果が流し込まれる
  • ライターは居ない
  • 編集も不要

【体験談】基本は捏造。看護師やOLになりきって妄想で書く

なりきってパソコンで記事を書く女性ライター

あらゆるジャンルの執筆依頼が来るので、基本的には捏造するとのこと。

事例として、ママ活(*1)の記事を紹介。

*1. ママ活とは、男性から金品を受け取りデートなどをすること

  • 【捏造】キャリアウーマンはさみしいから、若い男性がモリモリ食べている姿が好き
  • 恋愛には正解がないので、書ける
  • 他にも「ナンパスポット10選」「不倫カップル向け温泉紹介」など、すべて妄想で書いてきた

また、体験談は、その人になりきって妄想で書くとのこと。

文体

  • 体験談は、他人のふりをしてすべて自分で書く
  • たとえば、看護師やOLになりきって

【画像】他人のサイトから転載。クレームが来ても謝るな!

謝罪禁止

これは、メディアを運営する某企業の社員のはなし。

記事内で画像が必要になったとき、取材も、撮影もしないので、手元に素材はない。そのため、他のサイトなどから許可を取らずに画像を無断転載をする。

もし、クレームが来ても、上司からは「謝罪するな!」と指示されている。理由は「法的にはグレーだから、謝ったら非を認めることになるからダメ」とのこと。

こたつ記事メディアの末路は……サイト閉鎖

ブラウザに「サーバが見つかりません」と表示

番組「ねほりんぱほりん」にゲスト出演されていた方が関わっていたウェブサイトは、現在は閉鎖されているとのこと。

閉鎖に至ったきっかけは、Welq(ウェルク)事件。

番組ではWelqの名は伏せられていましたが、明らかにWelqですね。この事件をきっかけに、粗悪な記事を量産していたウェブサイトが次々に閉鎖されました。

Welq事件とは

【2016年のできごと】DeNAが運営していた健康系メディア「Welq」で、医師監修のないまま、PV(アクセス数)稼ぎのために「肩こりの原因は守護霊」など、いい加減な医療・健康系記事を大量生産。それが炎上し、サイトが閉鎖。DeNAが展開していた、他のキュレーションメディアも閉鎖になりました。

最後に

Google検索を利用している人

以上が、Eテレ「ねほりんぱほりん」内で紹介されていた、こたつ記事の事例とメディアの末路です。

現在、検索エンジン最大手のGoogleでは、人の命に関わる健康系の記事は、病院、大学、政府など権威性があるサイトの記事が上位表示されるようになっています。Googleは検索アルゴリズムのアップデートを繰り返し、ユーザーにできるかぎり信頼できる情報を伝えるべく取り組んでいるようです。

そのため、今、Welqのようなサイトを作っても、かつてのようなアクセス数を得ることはできません。

 

ただし、依然として「捏造・妄想記事」「コピペ記事」が無くなった訳ではありません。

今もなお、異常に安いギャラで記事の量産を依頼するメディアがあったり、バズ狙いで芸能人の不倫にからめた内容の薄い記事を量産するようなメディアもありますので、ネットの世界が健全になった訳では無いのです。

そもそも、ネットの記事がすべて健全なものになることは、この先、ずっと無いでしょう。読者としては、それらに翻弄されないよう注意が必要です。

 

また、ライターはこうした案件には携わらない方が賢明です。単価が安くて稼げないだけでなく、自分の実績として将来活かしづらいからです。

ライター駆け出しで仕事が欲しい方は、自分が好きなメディアや、得意なジャンルのメディアで、「ライター募集」をしていないか探してみてください。結構見つかると思いますよ。そうしたところから、経験・実績を積み上げてスキルアップ、収入アップを目指すのが良いでしょう。

原稿料1本1,000円の記事を毎日3本こなしても、日当3,000円。

僕は、1本3万円〜5万円の記事をたくさん書いてきました。安くても1万5,000円を下回ることはありません。単価が高いと、記事ひとつひとつをじっくりと書くことができるので、ライターとしての仕事の満足度も上がります。

捏造やコピペを要請されたり、単価が安すぎたりする案件は、請けないようにしましょう。

 

NHKオンデマンドで配信中

Eテレ「ねほりんぱほりん」、今回初めてみたのですが、なかなか面白かったです! 現在、NHKオンデマンドで配信されていますので、気になる方はご覧ください。

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