僕はフリーランス歴12年で、主にライター業、それに付随して写真撮影や動画制作なども行っています。
これまで長らく民間企業の仕事が中心でしたが、2〜3年前から行政案件を受注するようになりました。東京都や各市区町村が運営するメディアでの編集・ライター業務や、調査の実施とその報告書の作成などです。
今回の記事では、行政案件に携わるようになってわかった「受注してはいけない危険な民間のライター案件」についてお伝えします。フリーライターの方にとっては、特に役立つ内容かと思います。
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行政のライティング案件で驚いたこと
都道府県や市区町村などの自治体は、一部の業務を民間に委託しています。
民間企業であれば、いつもの取引先に発注するケースも多いと思いますが、自治体では「いつもの」が無く、外注する際は入札を実施します。そのため、僕も入札に参加し、受注につなげています。
行政案件は、多くの場合「入札」が必要になるのが特徴です(少なくとも、僕が関わってきた案件では、毎回入札が必要でした)。
ただ、今回伝えたいのは入札制度ではなく、入札前に一般公開される「仕様書」です。この仕様書には、業務内容に加え、契約期間や修正回数が書かれているのです。
わかりやすく簡単にお伝えすると、こんな感じ。
- 【契約期間】契約締結日から令和8年7月31日(金)まで
- 【委託内容】別紙1のリスト先へ取材を実施し、記事を作成する
- 【締切】取材後2週間以内に、記事および写真を納入する
- 【修正】委託者による修正指示は最大2回まで
つまり、「何をするのか」「いつ終わるのか」「修正は何回あるのか」が明確になっているのです。
民間の記事作成案件は「何をする」「締切はいつ」くらいが事前にわかる情報ですので、行政案件が修正回数まで明確になっていることに驚きました。
フリーライターが受注してはいけない、民間のライティング案件
ここまでご覧になって、フリーライターの方はピンときたかと思いますが、僕が伝えたいのは「修正指示地獄」です。
入稿した原稿を、何度も修正させられる。
この案件が終わる日が全然見えない、あの地獄です。
会社員であれば決まった月給をもらえますが、フリーランスはギャラです。ひとつの案件が長引けば長引くほど、他の仕事ができずに収入が激減してしまうのです。さらに予定も立てづらくなり、他社の案件を受注しづらくなります。
つまり、修正指示地獄にハマると、フリーランサーは生活が破綻してしまうのです。
修正指示がエンドレスに続くのは、企業の体質なのか、担当者のこだわりなのかはわかりません。とにかく、フリーランサーとしては、ひとつの案件が延々と続いて終わらない事態になれば、その案件限りで今後の取引を辞めた方が良いでしょう。
条件を改めて話し合うのもひとつの案ですが、クライアントに体質改善を求めても上手くいかない場合が多いです。人間関係においてもよく言われるじゃないですか。相手を変えようよしてはいけない……と。
相性が合わなかったと区切りをつけましょう。
フリーランサーが新規の取引先と仕事を始める前に確認すべきこと
フリーライターに限らずですが、フリーランスが新規の取引先と仕事を始める前に確認しておくべきことを、僕のこれまでの経験を踏まえてお伝えします。
- 支払い条件(月末締め翌月末銀行振込など)
- 単価(原稿1本5万円など)
- 契約期間(特に大型案件は最終日を指定)
- 締切(初稿納品日など)
- 修正回数(最大2回までなど)
フリーランス駆け出しの頃は業界の慣習がわからず、相手任せになりがちです。 そのため、「こちらから要望をあれこれ言うのは失礼ではないか」と不安になる方もいるかと思いますが、そんなことはありません。
クライアントとしても、しっかりと話してくれる方が信頼につながるかと思います。
逆に、こちらからこれらの要望を伝えることで面倒な態度を取るクライアントとは、仕事をしない方が安心です。
フリーランスは自由な働き方ができる反面、自分で自分を守らないといけません。僕が行政案件を受注することで学んだ「当たり前」を、民間案件でも活かしていくことで、より良い仕事を、より良い関係が築けると思います。
今回の話が、フリーライターやフリーランスのためになれば幸いです。

