2001年結成の日本人ロックバンド、CreepHyp(クリープハイプ)。
彼らが突如、オフィシャルサイトに「クリープハイプからみなさんへ」というメッセージを公開しました(現在は公開されていません)。
3月に出るアルバムはバンドの意思で出す作品ではありません。
レコード会社が一方的に出す作品です。
タイトル、収録曲、アートワーク、発売日、特典内容、全てのおいてレコード会社が一方的に決めた物です。
どうしてもこれだけは伝えたいです。この件に関して、レコード会社からメンバーにも事務所にも一切何の連絡もありませんでした。
(中略)
どうにかならないかこの1週間、メンバーとスタッフで何度も話し合って、それでもどうにもならなくて、契約や法律にもレコード会社にも、今まで守られてきた物にこんなに苦しめられるとは思いませんでした。
2014年2月10日
「クリープハイプからみなさんへ」より一部抜粋
こんなことってあり得るんでしょうか?!
【弁護士】レコード会社は勝手にベスト盤を出していいの?
この『レコード会社問題』について、弁護士ドットコムが、著作権問題に詳しい弁護士の見解を記事にしていました。
多くの場合、アーティストとレコード会社の間には、『専属実演家契約』が締結されています。(中略)レコード会社は、このような契約に従って、ベストアルバムを制作し、発売しようとしているものと考えられます。そうしますと、アーティストとの間のコミュニケーション不足があったことは否めないと思いますが、法的な問題はないと考えられます。
レコード会社が勝手に「ベスト盤」発売!? アーティストに相談しなくても問題ない?:弁護士ドットコムより一部引用
レコード会社との専属契約。
弁護士ドットコムに掲載の、井奈波朋子弁護士のコメントによると、「一般的に、録音などの権利はアーティストからレコード会社に譲渡されている。その代わりにアーティストは印税という対価を受ける」と書かれています。
レコード会社とアーティストとの専属契約の背景には、こういった取り決めが一般的に行なわれているとのことです。
ちなみに、クリープハイプが契約を結んでるレコード会社はビクターエンタテインメントです。
クリープハイプの今後。
この悔しさも悲しさも怒りも全部音楽にします。必ずします。
2014年2月10日
「クリープハイプからみなさんへ」より一部抜粋
ビクターエンタテインメント (2014-03-12)
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<最後にひとこと>
結論としては「法律的には問題は無いけど、コミュニケーション不足が否めない」と言うことです。
同じビクターさんでも、僕が知っている公私共々大変お世話になっていますAさんという方は、(多大なるリスペクトを込めて)クドいくらいにコミュニケーションが丁寧でした。僕はアーティストではなく、媒体としてプロモーションする立場だったのですが、毎回サンプル用の新譜をお送り頂く際は、手書きのアーティスト愛のある手紙を添えてお送り頂きました。アーティストのライブへは、遠くであろうと、急遽決まった大晦日のカウントダウンであろうと、いつでも駆け付けていました。
しばらくご無沙汰しているのですが、懐かしいです。
コミュニケーション不足。パソコンので仕事をする時間が増え、会って話す機会が段々減って来ている方は多いと思います。SNSのメッセージ一本で済むことでも、忘れずに足を運んで、ちゃんと会って話すことが大切なんでしょうね。完全に「自戒を込めて」ですが。