選挙が近づくと、FacebookやTwitterなどのSNSで怒りの投稿が目立ちます。
政治や世の中に関心が高くて良いことなのかも知れませんが、怒りの声を浴び続けていると、だんだんと精神的に参ってきますね。怒りや批判は、人を立ち上がらせる原動力になることもありますが、逆にネガティブな感情を植え付けてしまうという諸刃の剣にもなり得ます。
できることならば、単に批判だけに終始するのではなく、それを解消するための自分のアイデアを書き添えたり、自分の考えとマッチする政治家や選挙立候補者の意見を添えるなどして、前向きに発信できると良いですね。そうすれば、読み手も「なるほど、そういう考えもあるのか!」と、賛同してくれるかも知れません。
……が、しかし! いい立候補者なんていない
選挙ポスターが町じゅうに掲示され、各家庭には選挙公報が配られ、テレビでは政見放送が流れ、街では候補者が演説などを行っています。
それらを見て、「おぉぉー、まさにこの人だ! この人に日本の政治を託したい」と思える人と出会えると良いのですが、自分の考えに完全にマッチする候補者を探すのはなかなか難しいです。
東京、神奈川、大阪、愛知など定数の多い都心部では数十人の立候補者がいますが、地方都市では5名以下の少数だったりで、「この中から選べないよ……」という方も多いでしょう。
そんな方は、まず「ボートマッチ」を試してみてください。
ボートマッチは相性診断ツール。あなたと考えが合う候補者や政党と出会えます
僕が選挙権を手に入れた時代は、まだインターネットが普及する前でした。
20代前半の若い頃は、誰に投票して良いのかわからず、とりあえず投票前に選挙ポスター掲示板をじっと眺め、顔で選んでました。「この人は信頼できそうだ!」と。笑
でも、今はインターネットがあるので便利ですね。いくつかの質問に答えて行くだけで、あなたの考え方と合う候補者や政党を選んでくれるのです。これ、なかなか面白いですよ。出会い系ではないですが、「あなたにピッタリな方は、ずばりこの方です〜!」みたいな。
ただ、100%完全に相性抜群という場合は少なく、70%は合っています、30%しか合っていませんなど、その割合もしっかりと数字に現れます。
ちなみに僕の結果は、こうなりました。
以下、毎日新聞「えらぼーと 2016参院選」の結果です。
まずは政党。新党改革が78%でもっともマッチしていました。新党改革って、あまり意識したことなかったけど、そうだったんですね〜。
逆にもっとも低いのは、日本のこころを大切にする党でした。あまりよく知りません。
つづいては候補者。僕が投票する東京の選挙区では、政党無所属の三宅洋平さんがもっとも高く63%でした。彼が主催する話題の「選挙フェス」には行っていませんが、なるほどそうだったんですね!
逆にもっとも低いのが、自民党の朝日健太郎さんで30%でした。うーん、他の人と何が違うんだろ?
ボートマッチは、自分の関心もわかる
どうでしょう? こういう結果がでると、なぜこの政党なんだろ? なぜこの人なんだろ? という疑問が湧いてきますよね。
そうすることで、政治をポジティブに、面白く捉えることができるのです。
また、ボートマッチとはいくつかの質問に答えて診断結果が表示される仕組みなのですが、この質問を通じて、今日本で議論されている課題がわかり、また自分の意見を自分自身に問うことができるのです。
たとえば、こんな質問はどうでしょう。
政府には多額の借金があります。その借金を減らすために、「経費削減」すべきか、それとも「経済を成長させる」べきなのか。
家庭と政府は違いますが、自分自身にたとえてみるとわかりやすいです。お金を使わないように節約するか、それとも給料アップを目指して仕事をがんばるか。どちらも正しいんだろうけど、どっちを優先すべきかと言われると、ちょっと悩むでしょ。
これはどうですか? 同じ仕事内容であれば、同じ賃金にすべきかどうかという議論です。
今、正社員と非正規雇用で、給料の格差が問題になっています。正社員とアルバイト、同じ仕事内容の場合、同じ賃金にすべきだと思いますか?
ボートマッチ(vote match)
こうした選挙候補者マッチングサイトは、ボートマッチと呼ばれています。ボートは英語でVote、選挙のことですね。
ボートマッチサイトは、ひとつだけではありません。いくつかあるので、それぞれ試してみると良いでしょう。僕は他のサイトで試したところ、上記とは違う結果が出ました。
いくつかのボートマッチを試してみて、その上で、政見放送や演説などを聞いて、投票者を選ぶと良いでしょう。
■関連リンク(ボートマッチ 2016参院選)
- 毎日新聞 えらぼーと
- Yahoo! JAPAN みんなの政治
- 日本政治.com
ただし、ボートマッチは完全には信頼できない。なぜなら……
最後にひとこと。
ボートマッチは、立候補者や政党が掲げる政策(マニフェスト)に基づいて診断します。立候補時はいくら良いことを言っていても、いざ当選すると約束を守ってくれない……なんて議員もいるかもしれませんよね。
ですので、有権者にウケが良さそうな政策をたくさん掲げていると、マッチング率が上がってしまうのです。
有権者である僕たちは、選挙が終わった後も、約束をしっかりと守ってくれているかを注意してよく見るのが大切です。