雑誌WOOFIN’、夏のレゲエ特集号が本気すぎる! シーンを伝えようという意気込みが凄い

近年、レゲエを伝えるメディアが激減しています。

逆に最盛期は、2000年代中頃でしょうか。OVERHEAT発行のフリーペーパー「RIDDIM」は、内容の充実さに加えて広告の量も半端なく、とても華やいでいました。それを追随するかのように、Mighty Crown Entertainment発行の「Strive」、カエルスタジオ発行の「ZUM ZUM MAGAZINE」、ASLAN movementの「B-AS-H! magazine」も、とても面白くて人気。現在フリーペーパーのストリートカルチャー誌「HARDEST MAGAZINE」も、かつては販売されていた雑誌で、僕も1ページの連載を持っていました。

雑誌といえば、ファッション誌「Cazi Cazi」「LUIRE」でもレゲエ特集が組まれる事がよくあり、レゲエ専門の月刊誌「ROVE」なんてのもありましたね。

ウェブでも、ロッカーズアイランドの「ROCKERS channel」、ベンリッチによる「MASH UP」など、レゲエ専門サイトがオープン。

とにかく、レゲエを扱うメディア(媒体)が、今と比較できないほど沢山あったのです。

ジャマイカの最先端レゲエシーン、注目若手を続々取材している!

WOOFIN' (ウーフィン) 2016年 08月号

シンコーミュージック・エンタテイメントが発行する、ヒップホップ・カルチャーを主に伝えるストリート月刊誌「WOOFIN’」は、毎年夏に『レゲエ特集号』が組まれています。

今年2016年の8月号も、ドーンとやってきました! 今年の表紙は、Damian “Jr. Gong” Marley。ボブ・マーリーの子供達の中で、もっとも人気がある世界的なレゲエアーティストです。そして、本号のテーマは「HIP HOPシーンへと飛び火する レゲエのニュー・スタンダード」

ここで僕が驚いたのが、表紙や特集を飾るビックアーティストではなく、取り上げられているメンツ。今まさに、ジャマイカ・キングストンのダンスホールで活躍する、注目のニューアーティストが続々と紹介されているのです。

単なるアーティスト・ピックアップに留まらず、現地ジャマイカでしっかりとインタビューを行っている。アーティストの選定と、取材の意気込みが凄いのです。

 

WOOFIN' (ウーフィン) 2016年 08月号 雑誌

Dexter Daps、Vershon、Jah Miel、Chi Ching Chingのインタビューなんてのは、日本では他では読めません。「レゲエが好きなら、彼らのことは知っておけよ!」と、リアルなレゲエシーンをしっかりと伝えようとするWOOFIN’の意気込みが伝わってきます。

また、日本人アーティストの選定に関しても、Mighty Crown、Mighty Jam Rock、Han-Kunといったトップアーティストだけでなく、ジャマイカや世界で新たに注目されている日本人のインタビュー記事も多数掲載されています。ダンスホール・スターPopcaanとのコンビネーションで鬼ボスした埼玉出身のTriga Finga(親指HEAD)、キングストンのサウンドクラッシュで大健闘した兵庫県尼崎市出身のEmperor Sound、世界を舞台に活躍する神奈川県横須賀市出身のダンサーJaken(Corn Bread)など。

とにかく大げさではなく、WOOFIN’ 2016年8月号を読めば、最新のレゲエシーンがしっかりとわかります。レゲエを取り扱うメディアが減っているなか、レゲエファンは必ず手にいてれおきたい一冊で間違いありません!


WOOFIN’ (ウーフィン) 2016年 08月号
シンコーミュージック 2016-06-30
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