Apple Music、AWA、LINE Music……。
日本でも定額制の音楽聴き放題「音楽ストリーミングサービス」が、続々と始まっています。月額1,000円ほどで、最新アルバムからオールディーズ、レア盤まで何十万曲、何百万曲が聞き放題。これって、ビジネス的にどうなっているんだろ? そう疑問を持つ方も多いでしょう。
聞くところによると、1再生あたり0.4円〜4円ほどが楽曲制作者側に支払われるとのこと(リサーチ不足ではっきりつかめていません。振り幅が大きくてスンマセン)。
1万円稼ごうと思ったら、2,500〜2万5,000回の再生回数が必要です。
レゲエに関して言えば、YouTubeでは再生回数10万回がひとつの壁で、100万を超える曲は特大ヒット曲としてジャパニーズレゲエの場合10数曲しかないと思います。音楽ストリーミングサービスで100万回再生されれば、40万円から400万円の収益となります。
ただ、YouTubeは無料サイト。Apple Musicなどは月額費用がかかるので、全体のユーザー数はグッと減るでしょう。なので100万回の再生回数というのは、かなり高い数字となるはずです。
曲の制作は、結構な費用がかかる。
僕が以前クラウドファンディングサイト「ShootingStarブログ」に寄稿した記事に、安く抑えたとしても「1曲あたり20万円」の費用が掛かると紹介させてもらいました(ご協力:ZURA from ARUZ STUDIO)。
現状は、CD販売、iTunes Storeなどでのデジタル販売が主ですが、今後、聞き放題が主流になった場合、音楽制作費の回収をそこに頼らざるを得なくなってきます。1曲数十万円、アルバム単位だと数百万円。これだけの費用を聞き放題サービスから得るのは、相当ヒットしない限り難しくなってくるのではないでしょうか。
まさに激震です。
7月7日19:30より、NHK「クローズアップ現代」。
音楽聞き放題サービスについて、NHKがいち早く特集を組みました。7月7日(火)夜7時半から、NHK総合で放送されます。出演は、ラジオDJ、音楽評論家のピーター・バラカンさんです。
音楽の値段はいくら? ~配信ビジネスで問われる創作の価値~
「ひと月に1000円ほどを支払えば、数百万曲の音楽が聴き放題!」。大手レコード会社やIT企業などが始めた音楽の定額配信サービスが、不況が続く業界の起爆剤として注目を集めている。一方、こうしたサービスが先行する海外では、楽曲を提供する有名アーティストの側から、「自らのためではなく、新人やプロデューサーのために」創作活動へは対価がもっと支払われるべきだという主張が相次いでいる。テクノロジーが進化し、音楽を無料で消費する動きが急速に広がる中、「創作の価値」が問われている。世界的に音楽市場が縮小し、日本でも名門スタジオが閉鎖されるなど創作現場の苦境が続く中、独自の道を拓こうとする人気アーティストの模索や、ファンとの結びつきで原点回帰を図る「ワンコインコンサート」などの取り組みから、いまの時代の音楽のありようを考える。
NHK 総合
2015年7月7日(火)午後7:30〜7:56
*再放送 7月15日(水)午前1:00〜1:26
これはちょっと見ておきたいと思います。
テレビの録画予約セット完了済みです。
音楽業界の皆さん、ぜひチェックしておいてはいかがでしょうか。
【追記】番組を見ました。
音楽アーティストが得る収入は、1再生あたり0.16円。Apple Music、AWA、LINE Music、Spotify……定額制ストリーミング配信時代に突入
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