モノが売れない、経営が厳しい、生きるのが辛い。「仕事のヒント」神田昌典の名言

夜、寝る前や、仕事で行き詰まったとき、パッと好きなページを開いてみましょう

これは日本のトップマーケター・神田昌典氏の著書「仕事のヒント」の冒頭に書かれている、使い方の一例です。

神田昌典さんは「非常識な成功法則」「稼ぐ言葉の法則(新・PASONAの法則)」などのベストセラーを生み出した作家としても知られていて、マーケティングやセールス業に関わる方はご存知の方も多いでしょう。

本書「仕事のヒント」は、神田昌典さんのメールマガジン「神田昌典365日語録」がベースにつくられた本です。毎日届くメルマガの一説をパラパラと読めるような構成になっています

この記事では、僕が「これは名言!」だと感じた、神田昌典さんのパンチラインをまとめました。僕自身の備忘録でもあるのですが、皆さんのヒントにもなれば! ハッとさせられた方は、ぜひ本書も読んでみてくださいね。

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セールスとマーケティングの違い

セールスとは、営業マンが目の前のお客を成約すること。マーケティングとは、「あなたの商品がぜひ欲しいんです」というお客を営業マンの前に並ばせること。

つい一緒に考えてしまいがちですね。でも、セールスとマーケティングは別物。それぞれを区別して、取り組む必要があります。

ここでは《営業マン》と人で解説されていますが、オンラインストアやアフィリエイトなどのWEBサイトでも同じだと言えるでしょう。セールスライティングと集客は別物。

買うべき理由を説明してはいけない

買う理由を説明するより、買わない理由をすべて潰す作業を。

もし、あなたが「この商品欲しいな」「このサービスに申し込もうかな」と検討していたとします。このとき店員から、「これは良いものですよ」「買うべきです」と説得されたら、ちょっと萎えませんか? 僕だったら「また今度にします」と、その場を去ってしまうでしょう。

神田さんは、商品・サービスに興味を持っている方に対しては、不安要素をひとつひとつ丁寧に解消させてあげた方が良いといいます。

自分が売り手の場合、なんとか買ってもらいたいと焦るあまり、つい「買う理由」を説明してしまいがちです。でも、それは売り手の都合。お客様の気持ちにならないといけない、と言うことですね。

お客様が聞きたいことを言えば、売れる

自分が言いたいことを言うと、売れない。お客が聞きたいことを言うと、売れる。

上記と同じく、自分の都合ではなく、お客様の気持ちに寄り添う大切さを伝えています。

これはビジネスだけで無く、異性を口説く際も同様ではないでしょうか。一方的に「君が好きだ」「俺と付き合ってくれ」と迫るより、「この人は、私のことをわかってくれている!」と感じてもらう方が付き合える可能性は高まります。

もうひとつ言えば、TwitterなどSNSでの発信も同じ。フォロワーさんの代弁者になるくらいの気持ちで発言すれば、「そうそう、そうなんだよ!」と共感が得られそうです。

最初のお客はカネで買え

お客は、お客の行列を見て、お客になる。あなたの商品・知識・実力を見てお客になるわけではない。

これは、自分がお客の立場にたてば、すぐに理解できると思います。行列店を見掛ければ気になりますし、SNSで話題に話題になっている本や映画は見たくなります。

神田さんは、「事業を軌道に乗せるためには、最初のお客は、お金をもらうのではなく、お金を払ってでも、お客になってもらう。ある程度の客数を確保すると、あとは自動的に増えていく」と言います。

初動は将来につながるプロモーションだと捉え、儲けを考えずにスタートさせるのが良さそうです。

紙とペンだけ持って、部屋にこもって考えよう

白紙とペンを持って、部屋にこもる。この数時間が、最も収益性が高い時間。

これ、ものすごく同感です! 僕は以前、日本一のメンズファッションブロガー・MBさんを取材させていただいた際、以下のお話をうかがいました。

「通勤電車の中でとか、お風呂に入りながらとか、何かのついでで考えるのではなく、ノートとペンだけ持って、腰を据えてじっくり考えることが大事。毎日、30分でも、1時間でも、考え続けることで、やっとアイデアが浮かぶ」

僕はこの話を聞いて、頭をガツーンとやられた気分になりました。「そっか、ながらで考えるのではなく、考えるための時間をちゃんと確保して、しっかり取り組まないといけないんだ」……と。

神田さんとMBさんが同じことを言っていて、僕はビックリしました。

そして、このときに生み出される発想や計画が、自分のビジネスを何倍にも大きくすると言います。

うん! 白紙とペンを持って、しっかり考えよう。

文章を書くときは、読み手にどんな感情をもってもらいたい?

文章は情報を伝えるものと思ったら、大きな間違い。読み手に、いったい、どんな感情をもってもらいたいのか? まずはその質問から始めてみよう。すると、一瞬にして生き生きとした文章が綴られはじめる。

文章を書くとき「この情報を伝えよう」と考えがちです。読んでもらうための文章ですので、当然といえば当然ですよね。しかし、神田さんは、それは大間違いだと言います。

「食べてみたい!」
「行ってみたい!」
「やってみたい!」
「欲しい!」
「かわいそうだ……」
「助けてあげたい」
「怖いね、気をつけないと」

感情には、様々な種類があります。読者にどんな感情になってもらいたいかを考えて、そこから文章を書き始めるのです。

これはビジネスの場だけでなく、ブログやSNS、メッセージでも活用できますね!

コミュニティ

ビジネスの本質は、価値観を共有する人々のコミュニティをつくること。

これ、深いですね……。コミュニティと言っても、何も〇〇会やサークル、オンラインサロンをつくることだけではありません。企業理念や製品コンセプトに心が揺り動かされ、ファンが一体化することもありますよね。Appleなんかは、そのあたり上手い気がしますね。あと、AKBをプロデュースした秋元康さんとか。

どんな旗を立てるのか?
自分は社会で何を実現したいのか?
どんな仲間と集いたいのか?

そうしたことをちゃんと明言する必要がある、ということですね。製品・サービスだけではダメ!

現在と未来の扱い方

できる経営者は、未来から逆算して、現在を経営する。できない経営者は、現在を積み上げて、未来に乗り遅れる。

現在を起点に未来を創造するのか? それとも、未来から逆算し、今すべきことを導き出すのか?

人間の本音は、自分が一番、他人が二番

たとえば、「あなたの家族を守る保険」というコンセプトより、「夫が死んでも、あなたの生活は安心です」というコンセプトの方が売れるのが現実。

これ、言いづらいことをズバッと言い切ってくれていますね(笑)

理想やきれいごとだけでは物は売れない。

自分に対するメリットはなんなのか? まずは、そこをちゃんと理解してもらうのが大事ということです。

ワクワクすることを一生懸命やる

新しいビジネスを次から次へと生み出す人は、生み出そうと思って生み出しているわけではない。ワクワクすることを一生懸命やっていたら、自然にもっと面白いものが見つかったということだ。

神田さんはつまり、「見えないものを追うのではなく、目の前のものを輝かせよう!」とおっしゃっています。

上手くいかないとき「何か新しいことをしないと!」と焦りますよね。夢や理想ばかり追って……。そんなときこそ、目の前のことを疎かにしないのが大事ということです。なぜなら、そこにヒントがあるからです。

不幸も、きちんと生きる

幸福をきちんと生きるためには、不幸をきちんと生きなければならない。

辛いことがあると、「不幸は嫌だ、常に幸福でいたい」と思うかもしれません。でも、不幸を受け入れ、ちゃんと生きたからこそ、幸福を実感することができるのです。

病気・怪我を経験したからこそ、
健康がわかる。

死をリアルに感じたからこそ、
生がリアルに感じられる。

神田さんは、「幸福とは、こうした人生の矛盾した二面性のなかから、あなた自身の物語を引き出すことである」といいます。

不幸も糧にしましょう。

モノを売るヒント、経営のヒント、生き抜くヒント

以上、ここでは11個のヒントを、僕の感想を交えて紹介しました。

本書では、なんと全部で150個ものヒントが掲載さてれいます

それぞれは短く、
深掘りはされていません。

パッっと見て、
ハッとさせられる。

そんな使い方ができる本です。

  1. モノを売るヒント
  2. 経営のヒント
  3. 生き抜くヒント

これら3つのカテゴリーで展開し、総括して「仕事のヒント」となっています。

皆さんにとっても、1つ、2つは、ガツンと来るヒントが得られると思います。すべてのヒントがみたい方は、どうぞ本書をご覧ください。

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