ネットでよく見かけるけど、意味や使い方はよくわからない。そんな単語を解説します。
今回は「安倍ガー」などで使われる、「ガー」です。
ガーの意味
ネットスラング。ガーは、特定の人名や団体名などの後に付き、「……が悪い」「……のせいだ」「……が全部悪い」など、特定の人物や団体を非難ばかりしている人やクラスタ(集団)を、揶揄する際に使われる。
平仮名の「……が」とは異なる。
ガーの用例
なんでもかんでも「安倍ガー」という人達には共感できない。
アベガー(安倍首相が悪い)
自民ガー(全部自由民主党のせいだ)
国民ガー(国民のせいだ)
使われ始めた時期(ガーのルーツ)
ネット上で「ガー」が使われ始めたのは、2010年1月頃。当時の政権は民主党で、内閣総理大臣は鳩山由紀夫。国会などで前の政権に対する「自民党が……」などの発言が多く、ネット上で「ジミンガー」が使われ始めた。
ジミンガーと、カタカナ表記になった経緯は不明だが、当時Twitterに「民主党ロボット ジミンガーZ」といった投稿がいくつかあり、同じ発言を繰り返すロボットのようだとしてカタカナになったと推測できる。
ガーの使われ方が変化
2012年末、自由民主党の安倍晋三が内閣総理大臣となり、安倍首相を批判する人・クラスタのことを「安倍ガー」「アベガー」と呼ぶよう、使われ方が変化した。
「ジミンガー」の頃は、鳩山首相、もしくは民主党を指していた。しかし「アベガー」は、安倍首相ではなく、筋の通った理論的な説明をせず頭ごなしに「安倍が悪い」などと吹聴する人やクラスタのことを「安倍ガー」と呼ぶようになった。
これは何も政治の世界だけでなく、旧来の家父長制をいつも振りかざす人を「世帯主ガー」と言ったり、韓国へのヘイトを撒き散らしているクラスタを「韓国ガー」と言ったりもしている。
免責事項
本単語「ガー」はネットスラングのため、辞書に掲載されているような言葉ではありません。ここでは、筆者の調査・考えに基づいて解説しています。また、意味も時代によって変化しています。解説は、本記事執筆時の状況ということでご了承願います。