ギャラや印税、フリーライターのお金の話がバッチリわかる! 小川晶子著「ライターはいくら稼げるのか?」

面白かった! 本書のタイトル「ライターはいくら稼げるのか?」どおり、ずばりライターが稼げる金額が書かれています。要は、ギャラや印税についてのお話です。

著者の小川晶子さんは、多媒体で活躍するバリバリのライターであり、実際にライターとしての年商はおよそ1,000万円。……おぉー、すごい。1,000万円といえば、中小企業の部長レベルではないでしょうか。ライターは経費があまりかからないので、利益(実際の所得)もそれに近い金額があると思います。

そんな小川晶子さんが、自身の経験を踏まえ、ライターとお金に関することをバッチリ伝えてくれました。原稿料の相場から、交渉、請求書のコツまで。

ちなみに、僕は小川晶子さんとは知り合いではありませんよ。Amazonのあなたへのオススメで本書が表示されていて、「なんだこれは……」と気になって購入しました。

僕自身、フリーライターであり、フリー編集者であります。

とはいえフリーランスになってからは2年ほどなので、まだまだ駆け出し。ギャラの相場、交渉の仕方などは、少しづつ経験値を蓄えました。同業者から話を伺って、「へぇ〜、そうだったのか」と知ることもあります。

しかし、ギャラに関しては、タブーというか、あまり大きな声で話しにくいですよね。ネット検索すると、収益を公開しているプロブロガーがヒットしますが、アフィリエイト収益だけを知りたい訳ではないですよね。ライター全般として、稼ぐことができる金額については、なかなか知ることができないのです。

そういう意味では、この本は素晴らしい! たった一冊で、ライターのギャラ事情をまとめて知ることができるのですから。

しかも、すぐに読めます。僕は、ランチを食べながら読もうとiPhoneで購入。食事をしているあいだ、エスカレーターに乗っているあいだ、信号待ちをしているあいだ、電車に乗っているあいだ……ちょこちょこ読みながら、帰宅時には読み終えることができました。

集中して読めば、1時間くらいで読めるのではないでしょうか。

ちなみに、この本は電子書籍限定です。
もし紙の本であれば、文章量的にもっと長く読めるよう水増ししてくれと出版社から言われるかもしれません。そこは電子書籍の良いところで、本当に大事な部分だけを書くことができるのです。

本書に無駄はありません。全部面白かったです。

  • フリーライターという職業が気になっている方
  • フリーライターを目指す方
  • フリーライター駆け出しの方

上記の方には、ぜひおすすめしたい一冊です。読者ターゲットとしてはニッチな本ですが、ずばりの方にとっては良い指南書になるはず。本を読むためにかけたお金と時間は、決して損にはなりませんよ!

ライターはいくら稼げるのか?: ライター希望者、新人ライター必見!「書くこと」でもらえるお金のリアルな話
ライターはいくら稼げるのか?: ライター希望者、新人ライター必見!「書くこと」でもらえるお金のリアルな話

小川晶子 著「ライターはいくら稼げるのか?」

(以下、Amazon 商品の説明より引用)

<目次>
はじめに
1.ライターは貧乏で、コピーライターは金持ち!?
2.原稿料の相場
3.雑誌の原稿料をもっと詳しく
4.WEBメディアの原稿料
5.100円ライター、メルマガライター
6.原稿料の見積もり
7.書籍の場合の原稿料と印税
8.印税の支払われ方
9.印税をもらいながら資金繰りを良くする方法
10.書籍の増刷と海外出版
11.コピー料の相場
12.広告の転用料と企画料
13.セールスレターのコピー料
14.テレビ番組のクイズ作成料
15.プロブロガーという選択肢
16.電子書籍の可能性
17.年収1000万円ライターはそれほど難しくない
18.年収1000万円以上を目指すには
おわりに

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著者略歴

小川晶子(おがわあきこ)
ライター、コピーライター
株式会社さむらいコピーライティング代表取締役
1976年東京生まれ。大学卒業後、アパレル商社の管理部門を経て2008年よりフリーランスのライター、コピーライターになる。2010年に株式会社さむらいコピーライティングを立ち上げ、新聞広告、雑誌広告、会社案内、スローガン作成などの企業のブランディングや個人事業主のプロフィール作成を行うほか、ブックライターとしても精力的に活動。主にコンサルタントや経営者の書籍づくりをサポートする。これまで携わった書籍は30冊以上。ラジオ、テレビ等メディア出演も多数。
著書に『ラクに書けて、もっと伝わる! 文章上達トレーニング45』(同文館出版)がある。

 

余談ですが、著者の小川晶子さんは、お子さんがいらっしゃるそうです。しかも、うちの息子と同じ年に生まれているようで……。育児をしながらこういった電子書籍を出したりしているのですね。すごい!