完璧な大阪弁が200万部のきっかけ!「夢をかなえるゾウ」著者が語る、ベストセラーに隠された理由とは?

東京の書店でホコリをかぶってた本が、大阪で火がつき爆発的な人気に。遂には200万部を突破した大ミリオンセラー本があるんです。自分よく聴いているポッドキャスト番組「新刊ラジオ」で、すごく意外なで面白い話題があったので、紹介したいと思います。

新刊ラジオ 〜夢をかなえるゾウ2 ガネーシャと貧乏神〜

夢をかなえるゾウ象の頭を持ったインドの神様ガネーシャが、お茶目に表紙に描かれた「夢をかなえるゾウ」という本をご存知でしょうか。ここ5年程ずっと書店に並んでいるので、見た事くらいはある方が多いと思います。

実のところ自分もその程度で、まだ読んでいないのですが。

そのロングセラー本の第2弾が発売され、さらにオーディオ・ブックにもなった、というタイミングでの「新刊ラジオ」です。

この大阪弁完璧やな!と、大阪で大ブレイク。

水野 敬也さん(著者):「そもそも『ウケる技術』っていう処女作を書いた時に、渋谷ですごい売れてたんですよ。無名の作家が出したのに面白い!って事になってて。『あ、これで俺はエッジの効いた、この渋谷の街で生きて行くのかな』なんて思いながら、3作目の自信作『夢をかなえるゾウ』を出したんですけど、本屋へ行ったら全然置いてないんですよ。ホコリとかかぶってて。『あ〜この子もうダメだ…』って、白い帯についたホコリを自分で払いました」

そんな諦めムードで数日間落ち込んでいたところ、突如大阪の書店でめちゃくちゃ平積み展開されていて売れまくっている、という情報が入って来たんだそうです。

何故か?

理由は大阪弁。この本に出て来る神様のガネーシャ(ゾウ)が大阪弁を話すのですが、「この大阪弁完璧やな」と評判になり、大阪で大ブレイク!

とはいえ、著者の水野 敬也さんのご出身は、大阪ではなく愛知県。

神様を主役にした「夢をかなえるゾウ」を書くにあたり、まずはどの神様を採用するか、世界中の色んな神様達の画像をプリントアウトして部屋中に貼り、眺めていたんだそうです。そんな中、ピンと来たガネーシャに「君だー!」と指差したところ、ガネーシャから「ワシやろ」って関西弁で返事が聞こえたんだとか。インドの神様なのに。

そして本書に登場する神様はガネーシャ、言葉は大阪弁に決定。著者の水野 敬也さんは、大阪と神戸の人を校正スタッフに招き、とにかく関西弁の完璧さにこだわり本を完成させたんだそうです。

大阪→東京→全国へ200万部

単に大阪弁だからという理由だけで、200万部も売れることはありません。まだ本書を読んでいない自分がいうのは全く説得力がありませんが、それにともなって内容が素晴らしかったからだと思います。

完璧さにこだわったという大阪弁を起爆剤に、それが連鎖的に全国に波及。「夢をかなえるゾウ」が刊行され、1年後にはテレビドラマにもなりました。

ブームが起きる切っ掛けというのは、ウェブサイトのアクセスにも似ているように思います。Twitter、Facebook、はてなブックマークといったのSNSや、人気サイトで取り上げられること等で、まずは小さな火がつき、それがどんどん各所に波及し、連鎖が連鎖を呼び、今まで見た事がない大爆発に。

自分は現在東京で暮らしていますが、出身は大阪。「夢をかなえるゾウ」は、大阪弁が爆発最初の切っ掛けとなったと言うのは嬉しいですね。その辺も大阪人のツボを心得ているというか…。遅ればせながら「夢をかなえるゾウ」読んでみます!

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夢をかなえるゾウ2 ガネーシャと貧乏神
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<最後にひとこと>
自分は本屋さんが非常に大好きで、1年間に少なくとも500回は訪れます。そんな自分にとって、行けないときの書店欲を満たしてくれるのがポッドキャスト「新刊ラジオ」です。番組コンセプトは「耳で立ち読み」なのですが、まさにそんな感じ。歩きながら、料理をしながら、ジムでトレーニングしながら、「へぇ〜、ほぉ〜、そんな本があるのか」と聞いています。

また、番組キャスター(ブックナビゲーター)である矢島雅弘さんのトークが素晴らしく、まったく興味が無かった本でさえ、すごく気にさせられるのです。自分より10歳ほど若い方なのですが、スゴいなぁといつも尊敬させられています。本好きな方にはぜひオススメです!