もーれつに生きる。
岡本太郎の精神、生き様に大衝撃を受けました。
自分は、最近まで岡本太郎が苦手でした。絵はオドロオドロシクて不気味だし、太陽の塔だってだだっ広い万博記念公園にモアイ像のようにポツンとある意味不明な物体だし、テレビのイメージでは目をひんむいて睨む変なオッサンだし…。
最近では、渋谷駅に巨大な壁画「明日の神話」が設置されて話題になったけど、何が良いのかサッパリ判らず、横目に見ながらスルーしていました。
何より、そんな変わり者としか思っていなかった岡本太郎を絶賛している人達が沢山いる事にも疑問視。「本当に良いと思ってるのか?彼らは判ったフリをしている、オシャレぶった奴らなのか?」。そんな事まで心の中で思っていたのです。
そんな超マイナスイメージだった岡本太郎氏ですが、2011年2月~3月に掛けて放送されたNHKドラマ「TAROの塔」を人に勧められるまま見てみる事に。
「何なんだこの物凄い人間は?」
なんとも表現し難いのですが、モヤモヤっと岡本太郎さんへの興味が湧いて来ました。
東京国立近代美術館で開催中の「生誕100周年 岡本太郎展」へ行って来ました。
ゴールデンウィーク中という事もあって大混雑。5月4日夕方に行ったところ、チケット購入に20分、入場に30分という大行列。これでは閉館までに見れない、と思い出直す事に。翌日5月5日、午後イチに再度東京国立近代美術館へ行きました。
少しでも岡本太郎さんに近づきたい、理解したいとの欲求から、入口でレンタルしていた音声ガイドが聴けるヘッドフォンもレンタルしました(500円)。
初期の作品から、時空列にズラリと作品が展示。自分は先に書いた通り、つい最近まで全く岡本太郎への興味が無かったので本展示会を語れる人間ではありません。なので、自分目線から受けた印象として記しておきます。
『自分の中で、これまで日本人として持っておくべきと考えていた伝統的で実直な感覚がバーっと身体から一瞬抜けた気分になりました。実際のところ、絵の良し悪しは判りません。むしろ今でも岡本太郎さんの絵は不気味で怖くもあります。ですが、生涯にわたって自分を貫きモーレツに生きて来られた人生に対し、すごく興味と尊敬の気分が高ぶりました。絵や本などを通じて、岡本太郎さんの考えや生き様をもっと知りたいと思います。岡本太郎さんと出会えて良かったです』