Amazonプライムビデオで、『五億円のじんせい』という映画を観ました。
知らない映画だったのですが、Yahoo! JAPAN 20周年企画『NEW CINEMA PROJECT』でグランプリを受賞した作品なのだそうです。
第1弾としてプロ、アマチュアを問わずオリジナル映画の企画を募集したこのオーディション。グランプリには監督・文晟豪(ムン・ソンホ)と脚本・蛭田直美による企画「五億円のじんせい(仮)」が応募総数343作品の中から選ばれた。
映画ナタリーより引用
公開は2019年。17歳の少年が主役の物語です。
テーマは一見重いのですが、展開はライトでテンポ良く、最後まで楽しく一気に観れました。よく練られた2〜3巻で完結するマンガを読んだな気分です。
幼い頃に5億円の募金で心臓手術ができたために命を救われた17歳の高月望来。おかげで健康に成長したものの、自分の人生に5億円もの価値があるのか悩み、周囲が向ける善意の期待にも息苦しさを感じてしまう。思い余った末に5億円を返して自由になって死のうと決意し、家を飛び出す望来だったが…。
Amazonプライムビデオより引用
この少年の想い。「親や周囲の人から受けた恩が大きすぎて返せずしんどい」というのは、どの本で読んだのか探したのですが見つからなかったのですが、子どもとしては抱えがちなのだそうです。質問サイト『Quora』にも、同様の悩み「幼い頃から毎日勉学してきて、親が結構お金をかけてくれました。恩返しできてません。どうしたらよいでしょうか?」が投稿されていました。
しかもこの映画の主人公は、5億円の募金で命を救われているので、人一倍その重圧を感じているのでしょう。さて、この少年の息苦しさの行く末は……?
旅行と旅の違い
物語の展開や結末についてはぜひ作品を観てもらいたいのですが、この記事では映画の中にでてきたフレーズをご紹介します。
「あぁ、そうだな」と、すごくしっくり来ました。
確かに、「修学旅」「家族旅」「新婚旅」なんて言わないですもんね。行きたいところがあって、そこに行くのが旅行。
また、ことわざ『かわいい子には旅をさせよ』は「世の厳しさを知り経験を積んでこい」という意味合いがありますが、もしこれが『かわいい子には旅行をさせよ』だったら、贅沢なぼんぼん感がありますもんね。
手持ちの辞書『新明解 国語辞典』にもこう書かれていました。
旅行の語釈
ふだん生活している所からしばらく離れて、遠隔地へ赴くこと。
旅の語釈
判で押したような毎日の生活の枠からある期間離れて、ほかの土地で非日常的な生活を送り迎えること。
旅行と旅との違いや、17歳の少年の鬱積した気持ちをなどを、ぜひ映画本編でお楽しみください。良い作品でした!