朝起きてから寝るまでの間に、人って平均一日に「22回のお願い」をしているそうです。
返答が「YES」であるのか「NO」であるのか、「う〜ん」と保留されるのかは様々です。それは相手任せでしょうか? 言い方を変えて、こんな風に工夫してみてはどうでしょう。
たとえば、デートの誘いの場合……
「今週の土曜日、空いていますか?」
→「空いてません」
「滅多に取れないレストランが、今週の金曜か土曜に取れるんです。時間空いていますか?」
→「じゃぁ、土曜日だったら空いてるかな」
2歳児、イヤイヤ期の子供の向かって……
「保育園へ行くから靴はいて」
→「やだ」
「赤い靴と青い靴どっちが良い?」
→「青い靴!」
奥さんがご主人にお願いする場合……
「あなた、ゴミ捨て行ってきて」
→「俺さぁ、平日働いてるんだよね……」
「あなた、ゴミ捨てに行くか、お風呂掃除どっちが良い?」
→「えーっと、じゃぁゴミ捨てかなぁ」
要は「伝え方」なんです。
伝え方に工夫をするだけで、印象をガラッと変えることができるのです。
「伝え方が9割」の著者、佐々木圭一さんがポッドキャストに登場!
冒頭の話は、コピーライター佐々木圭一さんのお話より。
佐々木圭一さんは、昨年2014年度ビジネス書年間1位を獲得した「伝え方が9割」の著者。先日、その第二弾「伝え方が9割 2」も発売。今、日本でもっとも話題のコピーライターです。
そんな佐々木圭一さんが、僕がいつも愛聴しているポッドキャスト番組「ラジオ版 学問ノススメ」に出演していました。
「ラジオ版 学問ノススメ」(パーソナリティー:蒲田 健さん)
世の中をもっと楽しく生きていくために、あなたの人生を豊かにするために、知の冒険に出掛けよう!学校では教えてくれない、でも授業より楽しく学べるラジオ版課外授業プログラム。各分野に精通するエキスパートをゲストに迎えて、疑問・難問を楽しく、わかりやすく解説していく。
http://www.jfn.jp/RadioShows/susume
この、佐々木圭一さんがゲスト出演の回が、いつもに増して面白かったのです。52分間の音声番組ですが、少しかいつまんでご紹介します。
元理系。言葉を強くする法則を発見!
佐々木圭一さんは、1972年9月生まれ。現在42歳。
元々は理系でロボットの研究をしていたそうなのですが、上智大学院理工学専攻で修士課程を修了後、1997年に広告代理店「博報堂」に就職。そこで、なぜかコピーライターに配属。
2時間で100案のコピーを考え、上司に見せて5分で全部ボツ。それを1日に4回繰り返すという日々が続き、「なんて向いていない仕事に就いてしまったんだ……」とストレスを抱える日々を送る。
そんな折、「いいな」と思ったコピーをノートに書き残していて、それをみていると、「あれ? この言葉似てるぞ」と気づく。
谷亮子(当時、田村亮子)が、シドニーオリンピック前に言った名言。
「最高でも金、最低でも金」
ピカソの名言。
「全ての想像は破壊からはじまる」
どちらの正反対の言葉が入っているぞ! 最高と最低。想像と破壊。
もしや、他にもあるんじゃないか?
スティーブ・ジョブズ
「海軍に入るくらいなら、海賊になったほうがいい」
スーパードライ
「コクがあるのに、キレがある」
ブルース・リー出演の映画、燃えよドラゴン
「考えるな、感じろ」
おぉぉぉー! これはいくらでも応用が効くぞ。
「あなたが好き」
→「嫌いになりたいのに、あなたが好き」
「このお水はおいしい」
→「うちの事務所がマズく感じるほどおいしいですね」
夜空を眺めながら「あそこに星座があるな〜」と思ってよく見ると、実は全部星座でした! みたいに、次々とルール(法則)を発見した。
料理と似ている。どう調理するのか。
佐々木圭一さんは、「伝え方はセンスではなく、技術」と言います。それは料理のレシピと似ていて、同じ食材を使ってより美味しくできるシェフがいるように、言葉もそれをどう調理するかどうか。
シェフは決して魔法使いではない。
コピーライターも決して魔法使いではない。
もっと聞きたい方はポッドキャストを。本気で知りたい方は本書を。
佐々木圭一さんが発見した強い言葉の法則。
実は、最初は母校である上智大学にて非常勤講師として生徒に教えていたそうです。それを本にまとめたのが「伝え方が9割」。狙って出した訳ではなく、たまたま本にしたらヒットしたんだそうです。すごいですね!
佐々木圭一さんのお話を聞きたい方は、以下のポッドキャストにて。
■関連リンク
→ iTunes Srore「ラジオ版 学問ノススメ」
もっと学びたい方は本書を!