「フリーランスの教科書」見田村 元宣, 内海 正人(星海社新書)
「まず最初の一冊はこれ!」:☆☆☆☆☆
いきなりですがクイズです。
Q1. 正社員も契約社員もパートもアルバイトも、すべて《サラリーマン》。法律上は同じ《労働者》となります。しかしフリーランスは労働者ではありません。漢字5文字で何というでしょうか?
Q2. 年間所得600万円のフリーランス。時給に換算するといくら?(*労働時間は一般的なサラリーマンと同じ1,800時間。経費は売上の3分の1とする)
Q3. 本年度の売上は800万円でした。税務署に納める消費税はいくら?(*2013年8月現在、消費税率5%として計算)
Q4. 白色申告と青色申告。どっちがお得で、そのメリットは?
プロの税理士と社会保険労務士による、わかりすい教科書。
雇用形態にもよりますが、会社に属していれば、税金も保険も年金も考えずに済みます。会社が全部手配して計算して支払ってくれているからです。
しかし、フリーランスになった途端、税金も国民健康保険も国民年金もすべて自分で払わないと行けません。放置していると督促状が届き、催促の電話がかかって来ます。税金に関して言えば、脱税になってしまいます。
フリーランスになる予定の方、フリーランスを始めた方。最初の1冊としておすすめなのが、この「フリーランスの教科書」です。
2人の著者による共作で、それぞれが税金や保険の専門家。専門家であるがゆえに、大事な部分はしっかりと正確に押さえられています。
さらに本書の良いポイントは、すごくわかりやすい!ストーリー仕立てになっていて、読みやすく、理解しやすいのです。
本書は820円(税別)の新書。 コンパクトなこの本が、すべての情報を網羅している訳ではありませんが、最初の一冊としては最適です。
冒頭のクイズの答え。
A1. 個人事業主
A2. 時給5,000円
A3. 0円
A4. 青色申告がお得。メリットは控除がある、赤字が3年繰り越せる。
本書「フリーランスの教科書」は、そもそもフリーランスとは何ぞや的なことから、税金、保険、年金、健康診断、法人化など、フリーランス1年生にぜひ学んでおきたい事がわかりやすく書かれています。
まずはこれで勉強し、次に例えば帳簿などを勉強したい場合は、その専門書を読めば良いでしょう。
税務署へ行って来ました。青色申告と開業届の相談。
本書によると、どうやら最初から「開業届」と「所得税の青色申告承認申請書」を出しておくと良いとの事です。行くべき税務署は、お住まいの地域を管轄する税務署へ。
ということで、東京・世田谷区の税務署へ行って来ました。
映画やドラマの影響で《税務署 = 恐ろしい》というイメージがあったのですが、実際行ってみるとめちゃくちゃ親切でした。何を質問しても懇切丁寧。優しい感じのお兄さんが対応してくれました。
まぁ税金を払う意思を持って行くわけだから、当然といえば当然なのですが、せっかく税金を払うのであれば、税務署もしっかり活用してみるのも良いかもしれませんね。
講談社
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<最後にひとこと>
今度、フリーランスや起業家の先輩にも、色々お話を伺ってみようと思います。それにしても、あまりに知識が低いと失礼なので、まずは基礎知識を得とかないと…。