クラウド会計ソフトを探しているけれど、イマイチ自分に合ったクラウド会計ソフトが見つからず、迷っている方も多いのではないでしょうか。
おすすめは、freeeや弥生などの人気ソフトですが、その2つの違いもパッとしないという方も多いでしょう。
そこで今回は、freee(フリー)と弥生のサービスの特徴や違いについて比較し、ご紹介します。クラウド会計ソフトを選ぶときの参考にしてください。
目次
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freee(フリー)とは
クラウド会計ソフトfreeeは、freee株式会社によって運営されているクラウド会計サービスです。
同社は2012年に設立され、クラウドで会計情報を管理できるシステムを先駆的に導入した企業として知られています。freeeは簿記知識が少ない、会計初心者でも使えるサービスとして人気があります。
弥生(やよい)とは
弥生は、1987年から会計ソフト事業に携わっている会社です。
クラウド会計サービスとしては、「やよいの青色申告オンライン」や「弥生会計オンライン」などがあります。
弥生のサービスは大きく2つに分かれており、
- PCなどのデバイスにソフトをインストールするシリーズ(例:弥生会計20)
- クラウド型の弥生オンラインシリーズ(例:やよいの青色申告オンライン)
があります。
ちなみに「弥生」という名前は、日本企業の大半が3月に決算期を迎え、この時期の会計ソフトがフル稼働となることから名づけられました。
freeeと弥生の比較表
今回は、個人事業主・フリーランスを対象とするクラウド会計ソフトとして、freee(フリー)の「クラウド会計ソフトfreee」と弥生の「やよいの青色申告オンライン」を比較しました。
比較ポイントを下記の表にまとめましたので、参考にしてみてください。
クラウド会計ソフトfreee | やよいの青色申告オンライン |
---|---|
料金プラン(個人事業主・フリーランス) | |
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金融機関の明細連携・同期 | |
直接連携・同期可能 | 直接連携・同期可能 |
請求書の作成 | |
無料 | ・クラウド見積・納品・請求書サービスMisoca(ミソカ)(請求書月間5通まで無料。5通を超えると年額8,000円~)の利用で作成可能 |
サポート体制 | |
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※セルフプランは操作サポートなし(FAQは確認可能) |
対応デバイス | |
パソコン、スマホ、タブレット | パソコン、スマホ(ブラウザ利用は不可) |
その他のポイント | |
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それぞれの項目について、詳しく確認していきましょう。
01. 料金プラン
料金プランで比較した場合、弥生のほうがお得です。しかし、freeeには月払い(サブスクリプションプラン)があるので、年一括払いが厳しいという人には利用しやすい料金設定となっています。ただし、最終的には、月払いの方が割高になってしまう点には注意が必要です。
- スタータープラン:年払い11,760円~(月額980円)月払い1,180円
- スタンダードプラン:年払い23,760円(月額1,980円)月払い2,380円
- プレミアムプラン:年払い39,800円(月額3,316円)月払いなし
- セルフプラン:8,000円(1年目無料)
- ベーシックプラン:年払い12,000円(1年目6,000円)
- トータルプラン:年払い20,000円(1年目10,000円)
お得な料金サービスとして、「クラウド会計ソフトfreee」は、登録後最大30日間無料で利用できます。また「やよいの青色申告オンライン」は、セルフプランは1年目無料、ベーシックプランとトータルプランは1年目半額で利用が可能です。
お得なサービス期間を利用して、まずはお試し利用から始めてみましょう。
02. 金融機関との連携・同期
クラウド会計ソフトを利用するメリットの1つに、Webサービスを行っている金融機関やクレジットカードの利用明細連携・同期があります。
利用データを自動的に取り組み、仕訳や帳簿の作成を自動で行ってくれるため、クラウド会計ソフトを使用するのであれば、ぜひこの機能を有効活用したいところ。
この機能については、「クラウド会計ソフトfreee」「やよいの青色申告オンライン」、どちらも対応しています。
上記の表の通り、対応可能な数は「やよいの青色申告オンライン」が多くなっています。メインバンクとして主要な金融機関を利用しているならどちらの会計ソフトを利用しても、特に不便は感じることはないかもしれません。
しかし地元の少しマイナーな金融機関をメインの取引口座として使用している場合は、まず公式サイトで連携可能かどうかを確認することをおすすめします。
03. 請求書作成
請求書の作成については、「クラウド会計ソフトfreee」は無料で請求書を作成できるのに対して、弥生の「やよいの青色申告オンライン」では請求書が月間5通を超えると有料となります。詳しい金額は下記の表をご覧ください。
- 無料プランは請求書を月間5通まで作成可能
- プラン15なら請求書を月15通まで作成可能(年額8,000円/月払い800円)
- プラン100なら請求書を月100通まで作成可能(年額30,000円/月払い3,000円)
- プラン1000なら請求書を月1,000通まで作成可能(年額100,000円/月払い10,000円)
弥生で請求書を作成したい場合は、クラウド見積・納品・請求書サービス「Misoca(ミソカ)」を利用することになりますが、無料プランでは請求書を月に5通まで作成可能です。
5通を超えて請求書を発行するようであれば、作成数にあったプランで契約する必要がありますが、「Misoca(ミソカ)」は初年度無料で利用することができるようになっています。
次年度以降も継続して利用する場合、所定の料金を支払う必要がありますのでその点に注意して利用するようにしましょう。
04. サポート体制
サポート体制は、「クラウド会計ソフトfreee」も「やよいの青色申告オンライン」も充実していますが、料金が安いプランでは一部利用が制限されます。
- メール
- チャット
- 電話(プレミアムプランのみ)
- メール
- チャット
- 電話
※セルフプランは操作サポートなし(FAQは確認可能)
特に、「やよいの青色申告オンライン」のセルフプランはFAQの確認しかできません。会計ソフトにあまり詳しくないという人は、まずはベーシックプラン以上を利用し、慣れてきたところでセルフプランに変更することをおすすめします。
05. 対応デバイス
「クラウド会計ソフトfreee」も「やよいの青色申告オンライン」もパソコンだけでなく、スマホやタブレットでも使用できます。対応デバイスは下記の通りです。
いずれもスマホアプリをダウンロードすれば、レシートを撮影するだけで会計ソフトへの入力が簡単にできます。売り上げや仕入れなどのレポートをチェックしたい場合は、パソコンなどでブラウザ版を利用した方が便利です。
「クラウド会計ソフトfreee」と弥生「やよいの青色申告オンライン」、フリーランスにはどちらがおすすめ?
「クラウド会計ソフトfreee」と「やよいの青色申告オンライン」は、違いがはっきりしている会計ソフトですが、人によって使い方や状況も違ってくるため、フリーランスには絶対に○○がおすすめとは言い切れません。
「クラウド会計ソフトfreee」の利用が向いている人と「やよいの青色申告オンライン」の利用が向いている人の特徴を下記の表にまとめました。
- 会計ソフトを初めて使う人
- 簿記の知識があまりない人ト
- 請求書などの書類を発行することが多い人
- 複数人で会計ソフトを使いたい人
- 会計ソフトを利用したことがある人
- 過去に弥生シリーズを使ったことがある人
- 簿記の知識がある人
- ソフトを使いながら簿記を勉強したい人
- できるだけ費用を抑えたい人
freeeは弥生よりも全体的に料金が高いものの、サポートは充実していますし、請求書の発行通数によって追記料金が発生することもありません。一方で弥生はfreeeよりも料金が安く、特に1年目は無料や半額で利用できるという点はかなりお得だと言えます。
ただし、セルフプランには電話やメールなどでのサポートがありませんし、さらに請求書の通数によって追加料金が発生します。自分の場合はどちらが向いているのか、比較検討してみることをおすすめします。
「クラウド会計ソフトfreee」と「やよいの青色申告オンライン」の比較まとめ
今回は、個人事業主に人気がある「クラウド会計ソフトfreee」と「やよいの青色申告オンライン」を比較しました。「クラウド会計ソフトfreee」は利用料金が弥生より高いですが、サポートが充実していて請求書作成に別途料金が発生しません。
一方で「やよいの青色申告オンライン」は利用料金がfreeeより安いもの、サポートがないプランもあり、請求書の通数によって別途料金が発生するという注意点があります。
自分の場合はどちらが向いているのか、無料期間やサービス期間を上手に利用して、十分に比較検討してみることをおすすめします。
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