自分の本の出したい。書店に並ぶ紙の書籍を出版社を通じて出す方法

「自分の本を出したい! Kindle本ではなく書店に並ぶ紙の書籍で」

フリーランスの場合、企業などから請けた仕事をこなしているだけでは、仕事が減ったり、身体を壊したりしたら、収入(ギャラ)が激減します。また、ブログで稼いでいる方は、Googleのアルゴリズムの変動で一気にアクセス数が減少こともあります。

近年、「好きを仕事にする」「フリーランスになる」「ブログで稼ぐ」などの声が高まり、すでに実践している方が多くいます。僕もそのひとりです。

ただ、フリーランスで活動する場合、いくつかの収入源を持っておきたいところです。

僕は長らく音楽(レゲエ)業界にいましたが、サウンドマン(DJ)はイベント出演料だけで稼ぐのではなく、自身でイベントを開催したり、MixCDを出したり、アーティストのプロデュースをしたりして、収入源を増やしていました。それらは単に収入源を増やすだけでなく、相乗効果を生み、ファンを増やすことへもつなげていました。

僕のようなフリーライターやブロガーも、彼らを見習いたいところです。

そこで、何ができるか?

そう、自分の本をつくるのです。本をつくることで、収入源を増やし、相乗効果を得ることができるのです。

今回は「書店に並ぶ自分の本」の出し方がわかる、とてもエキサイティングな本をご紹介します。

染谷昌利著「出版の教科書」YOU! 本、出しちゃいなよ!

AmazonのKindleで電子書籍版として販売されている、染谷昌利著「出版の教科書」です。染谷さんは元プロブロガー。ブログだけで家族を養っていたのですが、初の著書「ブログ飯」が大ヒットし、活動の軸足を出版へと移行させた方です。

自身の本だけでなく、書籍のプロデュースも出がけていて、年間10冊以上の本(書店に並ぶ紙の本)をリリースしています。それらの大半が増刷され、ロングセラーとなっている凄腕です。

そんな染谷さんが、「YOU! 本、出しちゃいなよ!」とインパクトのある表紙の本を出しました。帯には「お前はもう出せている……」「出版の秘孔を突く、驚異の一冊」と。

先にも書きましたが、とてもエキサイティングな本でした! 僕自身、著者、編集者、ブックライターの知人・友人がいますが、「本を出す」ということについては良く知りません。本は身近な存在でありながらも、知らないことばかりでしたので、とてもワクワクさせられたのです。

特に「出版社に提案する企画書の書き方」「著者がすべきAmazon・書店戦略」の項目は、本当に驚かされる内容でした。

出版社に提案する企画書の書き方

  1. 世の中の役に立ちそうか
  2. 誰が書いているのか
  3. 売れそうか

この3つのポイントを押さえることで、編集者・出版社を動かすことができるそうです。

読んでくれた人に役立つ。もっと言えば世界にインパクトを与えられる。そんな本を企画する必要があります。著者のプロフィールも、「この人が言うなら間違いだろう」という信頼感が必要。比類のないオーラを醸し出せるくらいがいいとのこと。

また、書きたいテーマのマーケット規模も重要です。売上の目安が立つからです。

この他にも、企画書に書くべき具体的な内容が書かれています。

特に良いなと思ったのが、染谷さんの著書「ブログ飯」の実際の企画書です。初回版・訂正版をさらしくれています。実際にヒットし、ロングセラーで売れ続けてる本ですので、これは参考になりそうです!

著者がすべき営業。発売前はAmazon、発売簿は書店

染谷さんのTwitterアカウントをフォローしていると、過去にリリースした本も丁寧にプロモーションし続けているのがよくわかります。編集者や著者の多くは、エゴサーチしてリツイートする程度ですが、染谷さんは違います。

発売前はAmazonの予約獲得に注力します。これによりAmazonの人気ランキングが上がります。発売前にも関わらずランキング上位というのはインパクトがありますよね。予約が増えれば、Amazonはしっかりと在庫を確保してくれるようになります。

発売後は、書店まわりを行います。発売直後だけでなく、何ヶ月も何年も愛情を注ぎ続けるのです。書店にオリジナルのポップ持ち込み、それを設置してもらい、本を書店の目立つ位置に陳列してもらっています。書店さんも人間ですので、染谷さんの熱意により協力してもらえるそうです。

染谷さんは、これを全国の書店で行なっているのです。ただ、書店スタッフさんも忙しいので、むやみに営業を行なって良いわけではありません。書店営業の作法についても、本書に書かれています。

このマメさというか、「愛」は本当に素晴らしいです。

余談ですが、僕はイチ読者として「大事に本を読ませていただこう」という気持ちにさせられます。

本の出版は、印税以上のメリットがある

本を出版すると、著者には印税が入ります。印税率は様々ですが、今は「8%」が主流のようです。1冊1,500円の本が5,000部出版されれば、「120円 × 5,000部」で「60万円」になります。

1万部になれば120万円、2万部になれば240万円です。

1冊の本を書き上げる労力が大変な上、今、本が数万部売れるというのは難しいといわれているので、この印税が割に合うのかどうかは悩ましいところです。1年間かけて作り上げた本から得られる収入が、数十万円では生活ができません……。

しかし「自身の著書がある」というは、世間的からの信頼が変わります。染谷さんがブログで稼いでいた頃と比べ、本を出してからは、世間からの目が変わったとおっしゃっています。著者という肩書きができることで、世間の信頼度が1段上がるのです。

これは、まさに相乗効果へとつながって行くでしょう。本は、印税に加え、信頼レベルもアップするという訳です。

ふたたび余談ですが、最近話題になったブロガー・ふろむださん『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』にも、本を出すことでハロー効果が高まり、錯覚資産が得られると書かれていました。ハローは「Hello」ではなく、後光の「Halo」です。確かにそんな印象はありますね。

自分の本を出すための手順がわかる!

とにかく染谷昌利さんは、行動力に加え、センスと才能があります。

そんな方が「秘技」を暴露してくれているのです。「いつか自分の本を出したい」と思いながら暗中模索するより、ガイドがあった方がやるべきことが明確になって、歩みやすくなります。

自分の本を出してみたいと考えている方は、絶対に読むべき本だと思います。自信を持っておすすめします。僕自身、大興奮させられました。

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