Safariが突然、表示がすごく遅くなったり、まったくつながらなくなったりする。そこで、ChromeやEdgeなど他のブラウザを試すと問題無く使える。一体なぜなのだろう……。
最近、そんなトラブルに見舞われ、そのたびにWi-Fiをオンオフしたり、Safariを再起動したりして、無理矢理対処していました。しかしそれは根本的な解決ではありません。
先日、その問題が特定できました。
原因はiCloudプライベートリレーだったのです。
iCloudプライベートリレーとは
iCloudプライベートリレーとは、SafariでWebを閲覧する際に、あなたが誰で、どのサイトを訪れているのか、Appleも含め誰一人としてわからないよう徹底し、プライバシーを守るAppleが提供する機能です。
macOS Monterey、iOS 15、iPadOS 15以降でサービスが始まり、現時点ではベータ版となっています。
iCloudプライベートリレーでは、あなたのインターネットのアクティビティのプライバシーが保護されます。IPアドレスやSafariの閲覧履歴が非公開になり、暗号化されていないインターネットのトラフィックが保護されるため、あなたが誰なのか、どんなWebサイトにアクセスしているのかを、Appleを含めて、誰も知ることはできなくなります。
プライベートリレーは現在ベータ版です。
Webサイトによっては、正しくない地域用のコンテンツが表示されたり、サインインするために追加の手順が必要になったりするなどの問題が生じる場合があります。
Safariだけで、重くなったり、繋がらなかったりなどのトラブル
ある時から、Safariでトラブルが頻発するようになりました。
- ウェブサイトの表示が異常に遅い(重い)
- 特定のウェブサイトにつながらない(表示されず、真っ白のまま)
そこで、Google Chome、Microsoft Edge、FireFoxなど他のブラウザを使ってみると、こちらは何の問題もなくサクサクとつながるのです。Safariだけで問題が発生していました。
iCloudプライベートリレーの設定をオフにしたら問題が解決
覚えていないのですが、僕はいつの間にかiCloudプライベートリレーの設定をオンにしていました。「Appleが公式に提供する、プライバシーを守る仕組みなのだから、オンにしておくべくだろう」と考えたのだと思います。
四苦八苦している中で、「もしかして、これが原因?」と思い、iCloudプライベートリレーの設定をオフにしたところ、問題が解決しました。それから1週間ほど経ちますが、これまで頻発していた問題が一度も起きず、快適に使えています。
現状、まだベータ版ということで不具合があるのかもしれません。同様のトラブルを抱えている方は、一度試してみてください。
Mac版Safariの設定手順
- 画面左上の「Appleメニュー」をクリック
- 「システム環境設定」をクリック
- 「Apple ID」をクリック
- 「プライベートリレー」をオフにする
iPhone・iPad版Safariの設定手順
- ギアマークのアイコン「設定」をタップ
- 画面上部の「自分の名前」をタップ
- 「iCloud」をタップ
- 「プライベートリレー」をタップ
- 設定をオフにする
今後の改善に期待(まだベータ版なので)
昨今、Web界隈ではプライバシー問題の注目が高まっています。ユーザーの閲覧履歴を収集して広告を出したり、ハッキングにより個人情報が盗まれたりなど、ブラウザには個人情報がぎっしり詰まっていますからね。
Appleは以前より、個人情報保護については積極的で、iCloudプライベートリレーもそれに関わる新たな機能です。
現時点ではベータ版ということなので、つながらない問題はまもなく解決されるかと思います。今後に期待したいですね!
それ以外でSafariが使えないときの対処法
「iCloudプライベートリレーを使っていない」
「iCloudプライベートリレーの設定はオフになっている」
そんな場合は、以下を試してみてください。
- ページを再読み込みする(command + R、もしくはSafari再起動)
- ソフトウェア・アップデートをインストールする
- Safari 機能拡張を無効にする
- プライベートウインドウでテストする
詳しくは、以下のApple公式ページをご覧ください。
■関連リンク
Mac の Safari で Web ページが開かない場合や正常に機能しない場合