女子高校生が「480円。えーっ!高いよぉ!」

先日、東京・自由が丘のマクドナルドで、隣の席に座っていた女子高校生ふたり組が「Apple Music」について会話をしていました。それが聞こえてきて……。

というネタのような出だしですが、本当にあった話です。

今回は「女子高生にとっての音楽の価値」についてお伝えします。

あなたは、一年間にいくら音楽にお金を掛けていますか?

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Apple Music、学割で月480円。高い?安い?

マクドナルド自由が丘店の外観
マクドナルド 自由が丘店にて

Aさん「最近、Apple Musicで音楽を聴いてるんだけど」
Bさん「えっ!」

Aさん「なに?」
Bさん「それ、いくらなの?」

Aさん「月に480円だったかな」
Bさん「えーっ! 高いよぉ!!」

Aさん「480円だよ」
Bさん「それ1年間にしてみてよ。6千円だよ!」

Aさん「ほんとだ、高いね」
Bさん「でしょ。〇〇っていうアプリ使った方が良いよ」

Aさん「何それ?」
Bさん「これだと無料で聴き放題で、保存もできるから」

 

東急東横線「自由が丘」駅前ロータリー
東急東横線「自由が丘」駅前

こうした会話が、耳に入ってきたのです。

自由が丘は、東京都目黒区にあるお金持ちエリア。学校帰りにマクドナルドでセットを楽しむ高校生も、それなりに裕福な家庭のお子さんなのでしょう。雰囲気も上品でした。

そんな高校生にとって、「音楽聴き放題が月に480円」は《非常に高価》という価値観なのです。その、今ほおばっているハンバーガーのセットより安いというのに。

ちなみに〇〇というアプリは、僕は知らなかったのですが、違法でダウンロードできる系のアプリだと思います。そもそも何でも聴き放題・保存し放題という時点で、怪しいですよね。

Apple Music、学生は学割で480円(半額)

渋谷の東急百貨店に掲げられたApple Music 学割480円 の広告
渋谷の東急百貨店

ちなみに、Apple Musicは、定額制音楽聴き放題サービスです。Spotify、LINE MUSIC、Amazon ミュージックなど、他にも同様のサービスがありますが、日本では最もユーザー数が多いサービスだと言われています。

サービス開始直後は、「新譜はまずはCDやiTunes Storeで販売し、少し時間を置いてから聴き放題に追加」といった流れがあったのですが、今や洋楽・邦楽ともに、CD・デジタル版の発売日と同じ日に、Apple Musicでも配信される場合が増えています。

音楽リスナーにとっては、「発売日 = 配信日」という印象です。

新曲も古い曲も聴き放題のApple Musicは、音楽好きにとってはとんでもないシロモノ。スマートフォンの中に、膨大なアルバム・楽曲が常に入っているのと同じ状態だからです。

そんなApple Musicの価格は、ひと月当たり「個人 980円」「ファミリー 1,480円」です。それに加え、学割の「学生 480円」も用意されています。

余談ですが、僕が高校生だった頃、同級生と「宝くじで1億円当たったらどうする?」という会話をして、僕も友達も「欲しいCDを買いまくる」と答えていました。しかし今や、宝くじで1億円当たらずとも、容易に膨大なラインナップが手に入ってしまったのです。

そんな僕にとって、Apple Music 980円は夢のようなプライス。

しかも学生は480円なのに、それを「えーっ! 高いよ!!」とは……。(涙)

今の大人の感覚では、音楽ビジネスは失敗する

肘をついて考える男子高校生

話をすこし脱線します。

別の日、僕は18歳の男子高校生と話す機会があったので、音楽にかけるお金について聞きました。

その子は《ファンのCDアルバムは必ず買う》とのことでした。ネットで聴けたとしても、やっぱり物として手元に持っておきたい、と。

そんな、音楽に割とお金をかける男子高校生に、「月に500円のファンクラブがあったら入る?」と聞くと、「入らない」とのことでした。「他の同世代はどうだろ? 入る子はいるんじゃない」と、さらに聞くと、「うーん、高校生にとって500円は高いよ。あまり入らないんじゃない」、という意見でした。

彼にとっては、手元に残るCDアルバムには価値があり、形がないファンクラブは高く感じたのかも知れません。

 

さて本題です。

大人の感覚では「500円でこれだけできるのは安い!」と思うことであっても、それを若者にアピールすると、「高い」「もったいない」と伝わる可能性が大いにあります。

若者に向けて物やサービスを売り込む際、《過去との比較》を決め手にすると危険だと感じました。

昔は、もっと高かった。
昔は、もっと不便だった。
昔は……。

大人の感覚は、大人の感覚。同世代には刺さるかもしれませんが、世代が違えば、まったく空振りする恐れがあるのです。これは音楽に限らず他でも同様です。若者向けのビジネスで行き詰まったときは、自分の感覚に頼らず、今一度ターゲットとなる層へのリサーチをしてみると良さそうです。

しかし、500円が高いという高校生。手元には最新のiPhoneがあるんですよね。それって、本体だけで10万円以上。価値というのは不思議なものですね。

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