偉大な企業の共通点「繁栄し続ける会社のルール」がわかる本。やっぱり小宮一慶さんはすごい!

「繁栄し続ける会社のルール」
「感動!」:☆☆☆☆☆


2010年の夏、葉山・森戸海岸(神奈川県)へ。ビーチで読もうと、道中の書店で買ったビジネスマンのための「勉強力」養成講座 がめちゃくちゃ面白い!「せっかくの海でビジネス書なんて読まなくても…」な環境ですが、目からウロコ落としまくりながら、むさぼり読んでいました。

ビジネスマンのための養成講座はシリーズ化されていて、短期間の内にシリーズ残り全巻読破!まさにバイブル、個人的殿堂入り本です。

小宮一慶「養成講座」シリーズ

繁栄し続ける会社のルール

繁栄し続ける会社のルールさて、今回紹介する本の著者は、経営コンサルタントの小宮一慶氏。

繁栄し続ける会社のルール

「経営コンサルタントって、人の仕事に対してあれこれ言う仕事? 鼻持ちならんなぁ」と、去年初めて本を読んだときは横目に見ていたのですが、数十ページでハマり、不信感は即払拭。笑

「さすが沢山の企業を見て来た方だけある!」と、手の平を返したように、小宮さんの深みのある言葉に感じ入りました。

不況下でも「売れ続ける」偉大な企業。何が特別なのか?

本書の冒頭で、繁栄を続ける「偉大な企業」と、業績は悪く無い、潰れることもない、でも「そこそこ止まりの会社」。この違いは何なのか?と問いかけています。

何だと思います?

答えは、『偉大な会社は、商品やサービスが売れ “続けて” いる』。

多くの企業を見続けてきた経営コンサルタントである小宮氏は、さらにこう続けます。「偉大な会社は、なぜ売れ続けるのか?」。そこそこの会社でも、似たような商品やサービスで、一時的に売れることはある。しかし、売れ続ける事ができないのは何故か?

偉大な会社には、『お客さま志向のビジョンや理念が、一人ひとりの社員に浸透している』という、共通点があるんだそうです。

お客さまがいるから、会社が成り立っている

私は社会人になった頃、当時勤めていた会社の経理課長から「会社って誰が一番偉いか知ってるか?」と聞かれました。社会人なりたての自分は、「もちろん社長です!」そんな風に答えていました。しかし、株式会社は会社に出資してくれている「株主さんが、実は一番偉いんだ」と教えてもらいました。

なるほど。会社とはそういうものなのか。確かに、株主総会で社長の是非が問われ更迭されることもあります。社員にとって一番偉いのは社長ですが、社長にとって偉い人は資金を提供してくれている株主なのか。そんな風に理解していました。

しかし、経営コンサルタントである小宮氏は、そうは考えていません。株主志向では、会社を繁栄させ続ける事がでいないようなのです。会社を繁栄させ続けるためには、「お客さま志向」でないといけないと説きます。

お客さま志向を徹底する

良い商品やサービスを提供する

お客さまが商品やサービスを受け入れてくれる

会社に利益をもたらす

従業員、株主、仕入れ先などに利益をもたらす

雇用の維持・拡大が期待できる

納税により社会も潤う

 

お客さま志向だからこそ、会社は繁栄し、社員や株主、仕入れ先、さらには地域にも貢献出来る。言われてみればその通り。小宮氏はこれまで沢山の企業を見て来られ、偉大な企業には「お客さま志向が徹底されている」という共通点を見いだしています。

お客さまから頂く利益だけが、会社の存続の基盤

本書では、「お客さま志向」を基盤に、会社を繁栄させつづけるにはどうすべきかが書かれています。

パナソニック、ソニー、ジョンソン・エンド・ジョンソン、小林製薬、ダイキン工業といった企業を例にとり、「お客さま志向」の大切さを具体的に解説。また、働きやすい会社づくり、数字へのこだわり方、QPS(Quality品質、Price価格、Serviceサービス)を意識した商品・サービスの提供方法など、踏み込んだノウハウも紹介してくれています。

この本は、先に紹介した「ビジネスマンのための養成講座」シリーズの濃縮版ともいえる内容です。個人的には、養成講座がオススメですが、7巻読むのも大変なので、まずは本書で、小宮氏の考えに触れるのも良いかと思います。

本書『おわりに』に書かれている「経済は何のためにあるのか?」という一節。非常に心に刺さりました。

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<最後にひとこと>
本書はiPhoneで読みました。小宮氏の書籍、いくつかは電子化されています。小さな画面ですが、こちらも読みやすいので、iPhoneやiPod touchをお持ちの方は、App Storeでのご購入もオススメです。