雨の日用に、防水のビジネスシューズを買いました。
素材は合皮で、色は黒です。
僕は、新しい靴を買ったときは、まず防水スプレーをかけてから履くようにしています。防水機能に加え、汚れ防止になるからです。今回もおなじく防水スプレーをシューっとふりかけて、しばらく乾かしていたところ……。
な、なにこれ! まだらに真っ白に。しかも触っても全然取れない。
「この白いの取れるの!? 消し方は?」
奮闘の末、完璧にきれいにすることができました。今回は、防水スプレーでできた白いシミ・変色を元どおりにする方法をお伝えします。
防水スプレーで白く変色、落とす方法がわかりました
この変色、実はかなり厄介でした。色々試してみたものの、まったく取れなかったからです。
僕は6種類を試し、6つ目で成功。完全に除去できました。
以下、その奮闘劇と白の変色を取る方法です。
水洗い
まず最初に、水道水で洗いました。これは全く効果がありません。
指でこすったり、スポンジでこすったりもしましたが、白の変色はビクともしませんでした。
ハンドソープで洗う
水でダメなら、石鹸は? 続いてハンドソープで洗ってみました。
しかし結果はダメ。まったく何も変わりません。
タオルでこする
水と石鹸がダメなら、力で取ろうと思い、タオルでゴシゴシと強くこすってみました。
こちらも結果は何も変わらず。
ドライヤーを当てる
ネットで検索すると、「ドライヤーやファンヒーターなどの熱を当てると、防水スプレーの成分が融解して拭き取れるようになる」とありました。また、他の記事では、「熱を加えると、白色が透明に変わる」という説もあります。
期待しましたが、まったくダメ。防水スプレーの成分はピクリともしませんでたし、色も透明に変わりませんでした。
本革・合皮用のレザークリーナーで磨く
次に試したのは、革靴用のクリーナーです。ABCマートで、ホーキンス製の「GTレザークリーナー」を買ってきました。1,000円(税別)です。
製品説明には、こう書かれています。
「レザークリーナーは靴バッグなど皮革製品、また合成皮革製品にも幅広く対応したクリーナーです。拭き取りが簡単なローションタイプ。皮革にやさしい処方で、汚れや古いクリームをよく落とします」
本革と合皮に対応ということで、これは期待できそうです。
しかし結果は、まったく変わらず。白色はピクリともしませんでした。
クレンジングオイル(メイク落とし)を塗る
半ば諦め気味に「もう、どうなってもいいや」と思い試したのが、クレンジングオイル。いわゆるメイク落としです。
僕が使ったのは、カネボウの「リサージiクレンジングオイル」という製品。一般的なドラッグストアで販売されているもので、妻から借りました。
靴の白くなった部分に、ほんの1滴をつけて、布で塗ってみると……。
取れた!!
白く変色した部分が、スーッと取れていきました。もう少しつけてキュッキュッとこすってみると、完璧にきれいになったのです。少量ですごい効果。
遂にやりました! 皮の痛みもなく、変色した部分だけが綺麗にとれたのです。
リサージiクレンジングオイルの成分
何の成分が変色に効果があったのかわかりませんが、本製品の成分は以下のとおりです。
ミネラルオイル、イソノナン酸イソノニル、ヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリル、イソステアリン酸ポリグリセリル-2、トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル、トリエチルヘキサノイン、イソドデカン、水、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、オリーブ果実油、カンゾウ根エキス、BG、レモン果実エキス、水溶性コラーゲン
【追記・2年後】白くなったシミ、完璧にとれて問題なし!
その後、この合皮のビジネスシューズを2年ほどはきました。
その間、防水スプレーで変色した白色は一度も復活していません。クレンジングオイルで完璧に取れたと判断して良さそうです。
なぜ、防水スプレーで変色やシミになるのか?
そもそもなぜ、防水スプレーで変色してしまうのでしょうか。僕はこれまで何度も防水スプレーを使ってきましたが、このような変色は初めてです。
僕が使ったのは、協和インターナショナル製の「防水スプレー」です。
一般的な防水スプレーで、「はっ水・防汚効果バツグン!」と書かれています。
裏の注意書きをよく読んでみると……
「雨の日や湿度の高い日にご使用になると、空気中の水分を取り込んで、塗布面が白く斑点状になることがあります。晴れの日や乾燥した日にご使用ください」
と、ありました。
えぇっ! 知らなかった。
そもそも防水スプレーは、雨の日に出かける前にシューっと使うものだと思っていました。でもそうではなく、晴れの日に事前に塗っておくものだったのです。
これが原因なのかどうかはわかりませんが、実際、僕がスプレーをしたのは雨の日で、玄関先の室外でスプレーしました。
ところで、「雨の日は室内でスプレーすれば良いんじゃない」と思う方もいると思いますが、室内での防水スプレーはかなり危険です。吸い込むと命の危険があるので、絶対に室外でスプレーしてください。
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防水スプレーは、霧を吸い込むと有害! 幼い子供が呼吸困難・肺洗浄・9日間の入院に:パパやる
防水スプレーの成分が素材に染み込まず、表面で白くなる
国産のシューズメーカー「ムーンスター」のウェブサイトに、この白くなる現象について説明するページがありました。
要するに、「合皮には防水スプレーの成分が染み込まないので、表面に付着したままになり、それが白く変色した」、ということのようです。
僕が今回、白くなってしまったのは、こちらが原因のような気がします。
防水スプレーでシューズ表面が白くなるという事案につきましては、度々相談がございますが、こういった現象は、スプレー缶を良く振らずに使用した場合や、近い距離からスプレーされた場合に、必要以上の量の防水成分がシューズ表面にかかり、成分が多すぎた為に、素材に染み込まなかった余分な成分が表面に付着したままになることにより発生するということが多いようです。
また、今回のケースのように素材が合成皮革の場合、素材特性からもスプレーから噴射させる成分が染み込みにくいため、このような症状が発生しやすくなるようです。
合皮の靴・バッグ、白変色の対策まとめ
ここまでをまとめると、以下の通りです。
まとめ
- 合皮の靴やバッグには、防水スプレーを使わない
- 白くなってしまった場合は、目立たないところで「クレンジングオイル」を布で塗ってみる
そもそも合皮、雨に濡れても水を吸収しないので、防水スプレーは不要とも言えるんですよね。
わざわざ使わなければよかった……。
雨の日はメンテナンスフリーの合皮靴がやっぱり便利
仕事やファッションで革靴を履きたい方、雨の日はメンテナンスフリーの合皮を選んでみてはいかがでしょうか。
革靴の場合、雨天での使用後は、すぐに拭き取らないとシミやカビの原因になってしまいます。
でも合皮靴の場合、濡れたあと、皮についた水分を吸い取ったり、栄養クリームを与えたりする手間がありません。タオルなどでサッと拭くだけでOK!
今回、変色で焦りましたが、合皮靴のメリットはあるので、今後もしっかり活用したいと思います。
Amazonでは、5,000円以下でも豊富なラインナップがありますので、ぜひチェックしてみてくださいね。