ドメインパワーという言葉をご存知でしょうか。
ドメインパワーとは、独自ドメインが持つ力のことです。つまりウェブサイトが持つ力になります。誰が言い出した言葉かわかりませんが、SEO対策が注目され始めた、おそらく2000年代初期から使われている俗称です。
ブログやECサイトなどウェブサイト運営者にとって、このドメインパワーの強度は大きな強みになります。
なぜなら、GoogleやYahoo!、Bingなどで検索したときに、検索結果の上位に記事が表示されやすいからです。ドメインパワーが高いと上位表示されやすく、逆に低いと検索上位にあがりにくくなります。
たとえば、最新映画のレビューをブログに書いたとします。同じテーマ、似たような内容で複数のブロガーが同時期に記事にした場合、ドメインパワーが高いブログ記事は上位に表示され、ドメインパワーが低い記事の検索順位は下の方になります。
昨今、「ドメインパワーって、今も大事なの?」という声をちらほら耳にしますが、ぼく個人的には大事だと感じています。
ドメインを取得したばかりの新規サイトで検索上位に着くことはほぼ不可能ですが、長年運営しているブログであれば上位が狙えるようになります。更に言えば、ドメインパワーが非常に強いウェブサイトは、新規記事を書くたびにあらゆる記事で上位に食い込める《無双状態》を作り出せることができます。誰もが知る「Yahoo! JAPAN」は、日本では最強レベルと言えるでしょう。
もちろん、SEO対策はドメインパワーが全てではありませんが、重要な要素のひとつであることは現状疑いようがありません。
ドメインパワーを無料で調べられる新ツール「パワーランクチェックツール β版」
さて、ドメインパワーはどうやって調べることができるのか?
先日、企業Web担当者・マーケ担当者のための情報サイト「Web担当者 Forum」を見ていたら、「2019年3月26日に、ドメインのSEO強度を調査できる無料SEOツール「パワーランクチェックツール β版」が先行公開版としてリリースされました」という記事を見かけました。
おぉ、これは!
僕はすぐに試そうとしたのですが、アクセスが集中していたのかサイトにつながりませんでした。
そして3日後に改めてアクセスすると、無事利用可能!
これが結構良かったのでご紹介します。
パワーランクチェックツール β版 の測定結果
パワーランクチェックツール β版、検索窓にドメイン(URL)を入力しチェックボタンを押すだけ。使い方の説明はするまでもありません。
ということで、ドメインパワーを調べてみた結果をお伝えします。

まずは、本サイト「Swingin’ Thinkin’」。
パワーランク『46.5』でした。うーん、どうなんでしょう。中間あたりにいるので、良くは無いけど悪くはない、というところでしょうか。

次は、僕は運営しているもうひとつのブログ。男性視点の子育てサイト「パパやる」です。
パワーランク『38.0』でした。おっと……あまり良くありませんでした。強化した方が良さそうです。

続いて、先ほど最強ランクと言った「Yahoo! JAPAN」です。
パワーランク『97.3』でした。100点満点ではないものの、やはり最上位レベルでしたね。

そして、ちょっといやらしいですが、本ツール「パワーランクチェックツール β版」があるドメインも調べてみました。
パワーランクは『53.4』。まだ、このツールしか無いサイトなのに50点越え! なんで!?
WHOISを調べてみると、Creation Date(ドメインが登録された日)が、1998年7月22日になっていました。なんとオールドドメイン。20年以上前からあるドメインだったのです。
ドメインパワーを決める、3つの主な要素
先に書きましたが、ドメインパワーは俗称です。検索エンジンであるGoogleやYahoo!が使っているワードではありません。
ですので、ドメインパワー自体があやふやなものである、と言えるのです。
パワーランクチェックツールを運営するアクセスジャパンは、ドメインパワーは主に3つの要素からパワーランクを数値化していると公表しています。
「パワーランク」とは、そのドメインに対する、以下のような様々なデータからアクセスジャパンが独自のアルゴリズムで算出し、SEO観点でのドメインの強さを数値化したものです。
・被リンク数
・被リンクの質
・ドメイン取得時からの期間(ドメイン年齢)「パワーランクチェックツール」は、ドメインを入力することで、パワーランクを調査できる無料SEOツールです。
アクセスSEO対策 より引用
ぜひ、皆さんも自分のサイト、気になるサイト、ライバルサイトなどのドメインパワーをチェッジュしてみてください。現状はベータ版ということもあってか、1日あたりのリサーチの回数制限があるようです。
良い質の被リンクを集める3つの方法
最後に、僕からのアドバイスをひとつ。
- 被リンク数
- 被リンクの質
- ドメイン取得時からの期間(ドメイン年齢)
このうち「3」は対策のしようがありませんが、「1」「2」については頑張って強化することができます。
質の良い被リンクを集める方法です。3つご紹介します。
ライターとして他メディアに寄稿し、被リンクを得る
特に特化型ブログに多いのですが、専門性のあるメディアを運営していると、他のメディアから「寄稿してくれませんか?(うちで記事を書いてくれませんか)」と依頼されることがあります。
僕はこれまで、ビジネス系、IT系、子育て系などの企業が運営する多数のメディアに寄稿してきましたが、それぞれプロフィール欄や記事内に自分のブログへのリンクを張っています。寄稿することで、被リンクを得ることができるのです。
また、寄稿の依頼待ちをするのではなく、自分の得意ジャンルのメディアでライター募集があれば応募してみるのも手ですね。
原稿料がもらえる上に、被リンクも手に入る。一石二鳥です!
お店の紹介や書評などを書いて、被リンクを得る
自分のブログにレビューを書けば、お店運営者さんや本の著者さんが自身のブログで紹介してくれることがあります。
「うちのお店が、北野さんのブログで紹介されました!」
と、言った具合に。
この場合、すこし注意すべき点があります。それは……
- 自分が良いと思っていないお店、サービス、本などを紹介しない
- 先方さんにリンクを無理強いしない
です。
良いと思っていないものを紹介すれば、あなたに対する世間の評価が落ちてしまいます。また、リンクをねだるのも、下心があっていやらしいです。
あくまで「本当に良いから紹介した!」というスタンスで、取り組むのが良いでしょう。
先方さんに喜ばれて、被リンクも得られて、一石二鳥です!
TIPS、HOW TO記事を書き、掲示板からの被リンクを得る
パソコン、スマートフォンの使い方、アプリケーションの使い方、家電の使いこなし方など、テクニックやハウトゥの記事を書きましょう。
これは即被リンクを得られる訳ではありませんが、知らないあいだに掲示板などでリンクが貼られていることがあります。
僕も、家電のレビューが価格.comの掲示板でリンクが張られていたり、アプリケーションのエラー解決方法が公式の掲示板でリンクが張られていました。
実際、リンクからの流入数も多いので、「被リンク」+「アクセス数」が得られます。Googleとしても、ここは評価していそうな気がします。
自作自演のブラックSEOは危険!
最後に、自作自演の被リンクについて。
自然な被リンク(ナチュラルリンク)が得にくいアフィリエイターがやりがちな手法なのですが、自分で複数のサイトを制作し、それらからリンクを張ることがあります。一応被リンクにはなりますが、実際は自作自演です。こうした被リンク対策を含む怪しげな手法を「ブラックSEO」と呼んでいます。
ブラックSEOに手を出して上手くいったとしても、Googleのアルゴリズム変更時に被弾することがあります。悪質サイト(悪質ドメイン)として、検索結果を大きく下げられてしまうのです。
もちろんブラックSEOに手を出していなくてもアルゴリズムの変動の影響を受けることがありますが、やはりズルはぜずに真っ当に取り組むことが長期的に得策かと思います。
これまでの努力が一瞬にして泡と消えるかも知れません。ご注意を。