筋トレよりチューニング。仕事がデキる人達はこれを実践していた! 内田あや「エグゼクティブ・ボディー・チューニング」。

内田あや「エグゼクティブ・ボディ・チューニング 脳より身体を磨く人が成功する」美と健康を追求する女性達のためにはじめたパーソナル・トレーナー、本書著者の内田あやさん。2年程前からなぜか男性クライアントが増え始め、現在プライベート・レッスンの半数が男性になったんだそうです。

そんな彼らは、会社経営者だったり管理職だったりと、いわゆる仕事がデキる男達。

そんな状況から「身体観が変わってきている!」と確信した内田あやさんが、自身のポリシーとその変わりゆく時代、そして「仕事がデキる人になるにはコレだ!」をまとめたのが本書です。

カラダという観点から人生を切り開く。まさに、驚き、衝撃の連続。目からウロコを落としながらむさぼり読みました。

ファッション誌編集者からの転身

著者の内田あやさんは、もともと「25ans」「FIGARO japon」といった女性誌のファッション・エディターをされていたそうです。約7年間、雑誌の編集に携わり、そこから全くの他業種に転身!ヨガ(*)のパーソナル・トレーナーとしての新しい人生をスタートさせました。現在、キャリアは前職と同じ7年を迎え、東京・南青山にある自身のスタジオ「as・i・am / apartment」を拠点に活動されています。

インディペンデントな女性としてだけではなく、これまでの経験・職歴にしばられない、自分を信じた自由な生き方をされている姿は、女性ならずとも、男の自分でさえ素敵な女性だなと感じました。独立、他業種…なかなか腰が引けてチャレンジ出来ないですもんね!

*内田あやさんが指導しているワークアウトは、ジャイロトニック、ジャイロキネシス、Stay Tuned(チューニング・ストレッチ)、リストラクティブヨガなど。詳しくは、スクール「as・i・am / apartment」のサイトをご覧下さい。

as・i・am / apartment

「24時間戦います」。みなさん、80年代の企業戦士マインドのままになっていませんか?

少し自分のことを書きます。自分は1973年生まれの38歳。非常によくありがちなのですが、運動不足からのメタボリック。体型はそんなに悪くないと思っていたのですが、ここ2,3年でジワジワ太り、腰痛、気だるさ、頭痛…何かと不調に陥っていました。「このままでは仕事にも生活にも支障をきたす!」という危機感から奮起し、ちょうどダイエットで10kg落としたところです。

カラダが多少軽くなったところで、最近サボりがちになっていた「筋トレ」を再開しようと思っていた矢先に出会ったのが、本書「エグゼクティブ・ボディー・チューニング」です。

自分らの世代って、良くも悪くも「根性」世代。寝ないで仕事するのを自慢したり、厚い胸板や太い二の腕をアピールしたり等、今の若い人からすればちょっとウザイ特徴を持っています。この価値観が、まさに80年代の「24時間戦えますか」的な企業戦士マインド。これはズバリ古い!今、時代はさらに前進しているようです。

これからは自分のベストを探す「チューニング」の時代

本書より一部引用。


たとえば調子の悪いパソコンがあるとします。「こいつ遅いんだよな!」とイライラしながら使っている人と、一時的に作業を中断するにしても、修理しサクサク使う人。どちらが良い仕事ができるか、一目瞭然ですよね。パソコンや車はメンテするのに、自分のカラダはほったらかし…。なんて人は、明らかに人生を損しています。

(p.38「まずは立ち止まる。そして感じる」項より)


普段の生活を送る上であれほどの筋肉をつけるのは、落ち葉を動かすのにブルドーザーを持ってくるようなもの。

(p.32「ブルドーザーで落ち葉を動かす愚」項より)


アウターに筋肉をつけるのは簡単ですが、それが私たちの健康や美しさ、それに生活のクオリティーに貢献してくれるわけではありません。

(p.33「姿勢の悪さと筋肉の関係」項より)


 

ガーーーン、です。自分はかつて地元大阪の祭りで、瞬発系パワー重視のポジションについていた事がありました。その頃は、せっせと筋トレに励んでいて、それが大切なことでした。しかし、今は祭りを離れ、東京でウェブマガジンの運営をしています。

特に筋肉は要らないのですが、「健康=筋トレ」という無意識の価値観がありました。

しかし本書では、今や約半数を占めるに至った男性ビジネスマンへのプライベート・レッスンを通じて、自分のベストを探す『チューニング』が大切であることがわかったと書かれています。まさに自分は今「仕事がデキる身体」を欲しているので、パンプアップ&筋肉増強はちょっと違うな…と気づかされました。

女性パーソナル・トレーナーからのビジネス書!

表紙をパッとみたとき「これは女性に向けたカラダづくりの本だ」と思う方がいるかも知れません。しかし、これはビジネス書です!

戦後焼け野原からの復興、経済発展、バブル、そしてバブル崩壊。今は、世の中が右肩上がりだった時代から、様々な不安要素から先行き不透明な時代へと突入しています。そんな中、世の中を力強く動かしているデキるビジネスマン達は、企業戦士マインドから、自分のベストをキープするチューニングの時代へと変わってきているのです。

気づきや学びは、どこから得れるかわかりません。パーソナル・トレーナー内田あやさんが説く「エグゼクティブ・ボディー・チューニング」。これからの時代を作り上げて行く!仕事ができる人を目指している!そんな方には、ぜひおすすめです。


<最後にひとこと>
内田あやさんは、雑誌編集者を経て、現在、東京・南青山に自身のスタジオ「as・i・am / apartment」を構えパーソナルトレーナーとして活躍しています。本書「エグゼクティブ・ボディー・チューニング」は初の著書なんだそうです。

単なるHowTo本ではなく、自身の気づきから、世の中にインパクトを与える読み物にしてしまうのはさすが元編集者さん!これまでの自分の常識が、沢山打ち砕かれました。大切なのはチューニング。出会えてよかったです!

実際のハウトゥーは、as・i・amウェブサイト「ボディーチューニング / BODY TUNED」ページ内で紹介されているリンク先で、内田あやさん自身が動きを解説している動画などを見る事ができます。レッツ、チューニング!