WordPress バージョン4.7.4(*1)以降、記事本文内のリンクに「target=”_blank”(リンクを新しいタブで開く)」があった場合、自動的に「rel=”noopener noreferrer”」付与されるようになりました。
これはWordPressが実装したセキュリティ対策で、サイトを閲覧するユーザーにとっては問題ありません。しかしアフィリエイトを導入しているサイト運営者にとっては、問題が発生するのです。
rel=”noopener noreferrer” のタグは勝手に追加されてしまうので、この仕様に気づいていない、もしくは気づいていても気にしていないサイト運営者は多いと思います。WordPressでブログを運営しているアフィリエイターは、この記事をご一読の上、ぜひあなたのブログをご確認ください。
アフィリエイター的には、noreferrerがヤバイ! これはリンク先に元ページのリファラ情報を渡さないタグで、せっかく商品・サービスが売れても、ASPはどこからのリンクかがわからなくなる可能性があるのです(泣)
一方のnoopenerは、脆弱性を防ぐセキュリティ対策なので、こちらは問題ありません。
*1. WordPress Version 4.7.4 は、2017年4月20日に公開されました。
レントラックス(ASP)へ、アフィリエイトのリンクコードについて質問
成果報酬広告のASP事業(クローズド・ アフィリエイトネットワーク)などを行なっている株式会社レントラックスへ、僕は以下のような質問をしました。
レントラックス ご担当者様
いつもお世話になります。
リンクコードについて質問があり、メッセージをお送りさせて頂きました。
RentRacksさんで生成されたリンクコードを、WordPressに貼ると、勝手に「rel=”noopener noreferrer”」が付与されてしまいます。これは大丈夫なのでしょうか? もし問題がありましたら、ご指南いただければ幸いです。
例えば、以下のとおりです。
(事例)
何卒、どうぞよろしくお願いいたします。
追伸:
ネットで検索すると、「target=”_blank”」を外せば、「rel=”noopener noreferrer”」は付与されないとのことなのですが、勝手にリンクコードを改変するのもはばかれるので外してはいません。
質問の要点
- rel=”noopener noreferrer” があっても大丈夫?
- target=”_blank” を外しても良い?
rel=”noopener noreferrer” はリファラが計測ができない。target=”_blank” を外してOK【レントラックス】
僕の質問に対しての、レントラックスからの回答は以下の通りです。
北野啓太郎様
いつもお世話になっております。
レントラックスの〇〇でございます。
お問い合わせいただきまして、有難うございます。
「rel=noopener noreferrer」ですが、こちらがあると成果が発生した際にリファラが計測できません。
そのために付与されないようにしていただけますと幸いです。
タグも頂いた内容に改変していただいて問題ございません。
ご不便をおかけして申し訳ございませんが何卒宜しくお願い致します。
回答の要点
- rel=”noopener noreferrer” があるとマズい……
- target=”_blank” は外しても良いよ!
ありがとう、レントラックス! 聞いておいてよかった。よし、これで堂々と target=”_blank” を外せるぞ。
target=”_blank” を外すって、HTMLタグを改変しても良いの?
レントラックスに限らず、一般的にASPが発行するアフィリエイト用のHTMLタグ(リンクコード)の改変は禁止されています。
そのため、僕が質問文に書いたように、target=”_blank” を外すのはためらいます。
でも、target=”_blank” があることで勝手に rel=”noopener noreferrer” が付与されてしまうのも、同じく改変です。
どちらが良いのか?
レントラックスでは、target=”_blank” を外してでも、rel=”noopener noreferrer” が無い方が良い、と判断しました。
僕は今、過去記事からコツコツと「target=”_blank” rel=”noopener noreferrer”」を削除しています。まずはレントラックスから。続いて他のアフィリエイトリンクも修正して行きます(レントラックス以外の他のASPについては問い合わせていないので、皆さま各自お問い合わせして頂くか、ご自身の責任において実施をご判断ください)。
rel=”noopener noreferrer” があることで発生する問題
レントラックスからの回答にあったとおり、「rel=”noopener noreferrer”」があるとリファラが計測できません。リファラとは、ユーザーがリンクをクリックした際、遷移先のサイトに伝えられるリンク元のページの情報です。
リファラが測定できないということは、どこのサイトからやって来たのかが相手に伝わらない、ということになります。
ASPの代表といえるA8.netの公式ブログでは、このようなことが書かれていました。
◆WordPress4.7.4アップデート内容
2017年4月にリリースされたWordPress4.7.4へのアップデートにより
外部リンクタグ「target=_blank」に対して、
自動で「rel=”noopener noreferrer”」が付与されるようになりました。
このタグの影響により、リファラ(参照元)が会員様のサイトから送信されない様になっております。◆A8.netへの影響
該当のWordPressのバージョンにおいてA8.netの広告タグを貼り付けた際に、広告タグ内に自動で「rel=”noopener noreferrer”」が挿入されるようになりました。・これによる、トラッキングへの影響はありません。
売上はこれまで通り発生いたしますのでご安心ください。・コンバージョンリファラレポートの「リファラ」情報がA8.netにて取得できなくなりました。
急に「リファラ」情報が取得できなくなった、という事象が発生した場合、
WordPress4.7.4へのアップデートに伴う上記タグの自動付与の影響が考えられます。
要は「売上は発生するが、リファラ情報が取得できなくなる」ということです。
売上・成果には影響しないとのことですが、それでもやはりモヤっとした気持ちにはなりますね。僕はA8.netなどレントラックス以外のAPSのリンクコードからも「rel=”noopener noreferrer”」を外して行きます。
また、何かわかったら本記事に情報を追記いたします。
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target=”_blank” を外すのはダメ! rel=”noopener noreferrer” が付くと保証できない【A8.net、バリューコマース】
衝撃! A8.net、バリューコマースから、こんな回答が届きました。一体どうすれば良いのでしょうか!? 両社とも、同様の回答です。
A8.net への質問と回答
まずはA8.netから。
A8.net ご担当者様
いつもお世話になります。
広告リンクコードについて質問があり、メッセージをお送りさせて頂きました。
A8.netさんで生成されたリンクコードをWordPressの記事ページに張ると、自動的に「rel=”noopener noreferrer”」が付与されてしまいます。御社の公式ブログには「このタグの影響により、リファラ(参照元)が会員様のサイトから送信されない様になっております」と書かれておりますので、できれば付与されないようにしたいと考えています。
■A8スタッフブログ
WordPress4.7.4アップデートに伴う影響について
WordPressでは、広告リンクコードにある「target=”_blank”」を外せば、「rel=”noopener noreferrer”」は付与されません。しかし、御社のサポートページを確認すると「広告素材の改変は禁止していますので、コードを変更することはご遠慮ください」とあります。
■A8スタッフブログ
05.広告の掲載について > コードの一部を変更しても良いですか?
前置きが長くなってしまいましたが、広告リンクコードから「target=”_blank”」を外すことは可能のでしょうか。もし問題点や他の解決方法などありましたら、御指南いただけると幸いです。
いつもありがとうございます。
北野 啓太郎 様
お世話になっております。A8.netサポートセンターでござい
この度はお問い合わせありがとうございます。
原則としてA8.netで生成される広告素材は、改変を加えない
なお、WordPressなどサイト作成ツール側仕様で、自動的
あらかじめご了承ください。
上記内容を踏まえた上で、WordPressをご利用いただけれ
またなにかございましたらお気軽にお問い合わせください。
今後ともA8.netをよろしくお願いいたします。
バリューコマースへの質問と回答
続いてバリューコマース。
バリューコマース ご担当者様
いつもお世話になります。
広告コードについて質問があり、メッセージをお送りさせて頂きま
WordPressの仕様で、バリューコマースさんで生成された
WordPressでは、リンクにある「target=”_bl
そこで、広告コードから「target=”_blank”」を外
お手数おかけしますが、何卒どうぞよろしくお願いします。
いつもありがとうございます。
北野 啓太郎 様
バリューコマース カスタマーサポートでございます。
お問い合わせいただきまして、誠にありがとうございます。
バリューコマース アフィリエイトプログラムでは、アフィリエイトイト運営者にて独自に広告コードの改変をされることは、アフィリエイトサイト運営者利用規約第14条(禁止行為)に抵触
https://www.valuecommerce.ne.j
—————————-
1.広告ソースコード、IDおよび広告データの改変
本プログラムの広告表示用のHTMLソースならびにアフィリエイ
—————————-
不正利用との判断から、弊社の不正監視チームよりご連絡がいく場
また、すべての報酬のお支払いができなくなる場合もございますの
上記をご理解いただいた上で、変更される場合につきましてはアフ
その他ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせくださ
今後ともバリューコマースのアフィリエイトプログラムを
どうぞよろしくお願いいたします。
A8.net、バリューコマースの回答まとめ
「target=”_blank”」を外すことに関して
- A8.net「ご遠慮ください」
- バリュコマース「公認することができません」
「rel=”noopener noreferrer”」が付与されることに関して
- A8.net「正常に作動しなくても保証できません」
- バリュコマース 「すべてのお支払いができなくなる場合もある」
ひぇぇ……A8もバリュコマも安心して使えないよ! どうすりゃいいの!?
つまり、「target=”_blank”」を外してはいけないし、「rel=”noopener noreferrer”」も付けては行けない、ということです。内容的にはバリューコマースの方が厳しいですね。
でもこれ、一体どうすれば良いの?
実質的に「WordPressでのアフィリエイト広告タグ利用は保証できない」と言うことになるのではないでしょうか。
WordPressで「rel=”noopener noreferrer”」が勝手に付与される問題、世間ではそれほど話題になっていないので、おそらく成果には影響が無いのでしょう(気づかないだけかも知れませんが)。
ただ個人的には気になりますので、「target=”_blank”」を外すのを許可してくれたレントラックスにメインにし、レントラックスに移行できるものは張り替えて行きたいと思います。
これに関して何かご意見や情報がある方は、コメント欄にご書き添え頂ければ嬉しいです。
【追記・朗報】A8.net が、広告リンクコードから target=”_blank” を削除
朗報です。APSが対応し始めてくれました! これで、ひとまず安心して利用できそうですね。
以下、2019年9月4日、A8.netから届いたメールです。会員向けに一斉配信されているものだと思います。
いつもA8.netをご利用いただき、ありがとうございます。
A8管理画面内にて、既にお知らせしておりますが、2019年9月2日よりA8.netの広告リンクコードのデフォルト形式を一部変更させていただきましたことをお知らせいたします。
▼変更点
広告リンクコードから「target=”_blank”」を削除しました。上記に伴い、広告の遷移がブラウザの同ウィンドウ内にて行われるようになります。
なお、従来の広告リンクコードも引き続き正常に動作いたしますが順次新形式へ差し替えていただくことを推奨いたします。
▼変更理由
ブラウザのセキュリティ対策強化の過程にて、新規ウィンドウで広告主サイトを開く際の挙動がそれぞれ異なる事象を確認しております為、A8.net広告の安定的な計測を担保できるよう上記変更を実施しました。
A8.netは、target=”_blank”があってもなくても成果には影響が無いとしていますが、トップアフィリエイター界隈ではこんな声も上がっています。
A8のお知らせどおりtarget=”_blank”外したら、外した矢先からよく発生するようになった。
偶然かもしれないけど、体感1.5倍くらい❓これが理由なら、かなり機会損失してたことになる😰
みんな、新記事よりリライトより今はまずblank外そw
— うい (@uiuiuipot108081) September 3, 2019
確かにA8のアフィリエイトタグから、target=”_blank” 外したら、発生増えた
— 鈴木利典@北海道PRESS&サポカン (@suzukidesu_com) September 5, 2019
2019年9月6日、バリューコマースも対応! 以下のメールが届きました。こちらも一斉配信メールです。
平素よりバリューコマース アフィリエイトをご利用いただき、誠にありがとうございます。
広告コードからの「target=”_blank”」の削除についてお知らせいたします。
アフィリエイト広告をクリックして、広告主サイトを新規ウィンドウで開く際に、ご利用環境によっては正常に動作しない事象が確認されています。
本事象の対応として、広告コードから「target=”_blank”」の削除を推奨します。
なお、弊社では広告タグの改変を規約違反としておりますが、上記の対応については規約違反とはなりません。なお「target=”_blank”」を削除した広告コードを掲載する際には、必ず正常に広告主サイトに遷移することをご確認ください。
広告コードの改修については、別途対応を進めていますので、完了までお待ちください。
WordPressのtarget=_”blank”問題に関しては、ひとまず安心ですが、リファラ系はどんどん厳しくなってきているので、今後も注意が必要ですね。Safariに搭載のプライバシー保護機能「ITP」に関しては気になるところです。
ITPについてのセミナーに参加。
Appleが提供するSafariに搭載のプライバシー保護機能について。 #A8フェス pic.twitter.com/wcSRxGId8g
— 北野 啓太郎@フリーランスライター (@KeitaroKitano) July 27, 2019
Swingin’ Thinkin’「ブログ・アフィリエイト」関連記事
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個人ブログ、ニュース記事、商品ページ、SNSアカウントなど、リンク切れが大量に検出されてビックリしました! WordPressを使っている方は、定期検診だと思ってチェックしてみてください。
朗報です。APSが対応し始めてくれました! これで、ひとまず安心して利用できそうですね。
リライトで検索順位1位をキープ。ブログの記事公開日を変更してもSEO的に問題無さそうです
リライト後、公開日はそのままにしておくべきか、それとも修正すべきかについて、SEOの観点からお伝えします。
ドメインパワーを調べる無料サービス、パワーランクチェックツール。登録不要でURLを入れるだけ!
僕のブログとYahoo! JAPANを比べてみました。さて、強いのはどっち!? SEO対策に使える便利ツールをご紹介。
ワードプレスのバージョンが4.8あたりからはrel=”noopener”のみの付与に代わっているかと思いますよ!
りゃまさん、コメントいただきありがとうございます!
あれ……。自分はWordPress バージョン 5.2なのですが、長らく noopener noreferrer が付与される状況が続いています。
少しググってみると、こんな記事を見つけました。なんだかプラグイン「Classic Editor」が影響してるっぽいです。しかし何なのでしょうね、この仕様は。><
(以下、わかるWEBより引用)
“WordPressのエディタで設定する「リンクを新しいタブで開く」に「rel=”noopener”」が追加されたのは、2017年4月20日に公開されたWordPress4.7.4からです。
その時は「rel=”noopener”」ではなく、「rel=”noopener noreferrer”」という属性が追加されていました。
ところが、WordPressがバージョンアップして4.8になった時に、新規タブ設定で追加される属性が「rel=”noopener”」だけになりました。
さらに、WordPress5.0になり新しいエディタ「Gutenberg」が採用されると、再び「rel=”noopener noreferrer”」が追加されるようになりました。
さらに、WordPress5.0でもエディタを従来のエディタに戻す「Classic Editor」プラグインを使って古いエディタで編集した時には「rel=”noopener”」だけになります。
https://wakaru-web.com/wordpress/knowledge/noopener-noreferrer/ ”