大人がしっとりと涙する、夫婦の恋愛映画「今度は愛妻家」

今度は愛妻家 [2010年 日本 / 上映2010年1月16日]
「大人が泣ける恋愛映画」:☆☆☆☆☆


映画「今度は愛妻家」適当にレンタルしてきたDVDだったが、すごく良かった。

主演は金髪に染めたカメラマン、を演じる豊川悦司。DVDを家で再生するまで、それを白髪の初老だと思っていた。ジャケットにあるカメラを覗くその横顔を、パッと見た印象でそう思い込んでいたのだ。

若い奥さんをもらった年の差夫婦の物語り。そう勘違いしてしまっていた程に、軽い気分で選んだ映画だ。

でも実際は、豊川悦司演じる夫の北見俊介と、薬師丸ひろ子演じる妻の北見さくらによる、40歳辺りの夫婦をイメージした映画だった。

ズバリこの映画には、2度予想を裏切られた。先の勘違いとは別としてだ。

映画のタイトルやジャケットの印象から、詩的で大人しい映画をイメージしていたのだが、浮気はするわ、仕事はしないわ、夫のダメっぷりが面白く展開してゆく。「あれ?これは思っていたのとは違うぞ。なかなか楽しい!」と、洒落たドラマをみるような気分でグイっと引き寄せらてゆく。

しかし、話は途中から一転。これ以上は言えないが、ハッと想像していなかった展開が始まる。

恋愛映画の多くは、若者向けに作られる事が多い。もちろんデート先としての映画という役割もあるので、それはそれで需要があるので仕方がない。しかしこの映画は、アラフォー以上が、しっとりとイイな…と思える恋愛映画だと思う。

ぜひ、大人のカップルやご夫婦で楽しんで欲しい。

可愛らしい奥さんとはこういう女性だな

さて、映画のストーリーとは外れるが、妻役の薬師丸ひろ子の表情や立ち回りがとてもキュートに感じた。可愛らしい奥さんとはこういう女性だな、と男心ながら勝手に一人納得していた。また、出演者の何気ない服の着こなしや、部屋のインテリア、少し古めの冷蔵庫や洗濯機。そういったところにも惹かれ、随所に「いいな」と思える部分が沢山あった。

ストーリーも、役者さんも、映像も、音も、すべてがステキで素晴らしい。出会えてよかった映画です。

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<最後にひとこと>
映画の公開は2010年1月16日。すでに話題も過ぎ、レンタルビデオ店では旧作に並ぶ邦画ですが、自分好みでは無さそうだったので今まで全くノーチェックでした。

私ごとですが、今、新しいカメラが欲しくて色々調べています。そんなタイミングだったので、カメラを持った人の表紙に惹かれ、サッとDVDをケースから抜き取ったのです。悩まず直感で借りた映画が良かったので、ちょっといい気分です。