画家、狩集広洋の恐るべき技法。そういう事だったのか…個展で受けた衝撃とは。

アートの魅力は、「なるほど!」なんだと思います。
モヤっとした感覚が、突然晴れわたる腹落ち感。

狩集広洋個展 KARISHU'S ART EXHIBITION(武蔵野画廊)

先日、素晴らしい出会いがありました。

ぜひ皆さんにもその感動をお伝えしたく、今回は大阪を拠点に活動する画家、狩集(かりしゅう)さんをご紹介します。

一度みたら「狩集さんの作品だ!」と気づく、独特の技法。

狩集広洋個展 KARISHU'S ART EXHIBITION(武蔵野画廊)

黒の線一本で、ダイナミックに一筆書きで描きつづける技法。その独特の画風は、観た者に「なんだこれは!」を与えるでしょう。そして、再び彼の作品に出会ったとき、「あの人の作品だ」と気づく事でしょう。

僕が初めて狩集さんの作品を認識したのは、2006年大阪芸術大学で行われたゲリラ・ライブペイントのチラシ。狩集さんはレゲエとも大変ゆかりが深く、僕の周りにも熱狂的なファンがいました。

■関連リンク
狩集さんが大阪芸術大学でゲリラ活動!:Yellow Jamaican

しかし、当初、僕はまだ狩集さんの魅力には気がついていませんでした。

狩集広洋個展 KARISHU'S ART EXHIBITION(武蔵野画廊)

尋常じゃないアートへの向き合い方に、思わず身震い。

狩集広洋個展 KARISHU'S ART EXHIBITION(武蔵野画廊)

狩集さんの個展が行われるとの情報をFacebookで見掛けたので、昨日2013年11月3日、会場の武蔵野画廊へ行って来ました(東京都小金井市本町6-1-15 1F [Google Map])。

狩集広洋個展 KARISHU'S ART EXHIBITION(武蔵野画廊)

画廊にて、幸運にも狩集さんご本人とお話する機会を得ました。率直に、いや大変失礼ながら、「何故この絵を描いたんでしょう?」と、核心部分についての質問をさせて頂きました。

そこで聞いた、狩集さんのお話。

恐るべし、狩集さんのアーティスト人生。

狩集広洋個展 KARISHU'S ART EXHIBITION(武蔵野画廊)

狩集広洋氏、中学生時代に感じた「アートって何やねん!」
キャンバスに一本引かれた線、こんなのがアートと言われてもさっぱり判らない。とにかく、図書館で美術の本を見まくった。↓大人になり、商業デザインを手掛けるようになる。↓
しかし、全てをたたんだ。
少年の頃に受けた疑問に立ち向かう。↓
紙を床に置き、描きまくった。
描きまくった。描きまくった。何万枚も。↓
自分自身と向き合った。
赤ちゃんのように描きまくった。
無心で描いた。
描いた。描いた。描いた。↓
周りから「狩集は狂ってしまった」と囁かれた。↓
人が離れて行った。↓
そして、3年が経った…。↓
今の画風が生まれた。
自分でも想像していなかった絵が目の前にあった。

狩集広洋個展 KARISHU'S ART EXHIBITION(武蔵野画廊)

自身と内面から生み出された、技法と画風。

狩集さんは、「自分でもこんな絵になるとは思っていなかった」とおっしゃっていました。

中学生の頃から疑問を感じていた「アートって何やねん」に対し、大きなリスクを覚悟でそれに挑んだ。狂人と陰口を叩かれ、人は離れ、生活資金も目減りする一方。いつまで続くか判らない、深い深い海底へと潜り続け、その手掛かりを見つけ出すのに3年もの年月を要したのだ。

世界中にいるアーティストにとって、クリエイトする事になる『切っ掛け』や、その『表現方法』は、人それぞれだと思います。今回、狩集さんの半生をお聞かせ頂き、その凄まじさに衝撃を受けました。

そういう事だったのか…。これまで「不思議な絵だな」と思ってて眺めていた狩集さんの作品が、これまでとは全く違った迫力で突き刺さって来ました。

■関連リンク
PRAKTIKE / KARISHU’S ART WORKS
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YouTube (kalisyu)


<最後にひとこと>
なんという偶然!狩集さんの個展が行われた武蔵野画廊のオーナーさんへご挨拶させて頂いたところ、Swingin’Thinkin’をみた事があるとの事でした。「木の葉とターンテーブルでリズムトラックを制作する手法。イタリア人Diego Stoccoさん」の記事など。

ありがとうございます!

思わぬところで見て頂いている。僕にとって大事なことは『書きまくること』なんだと再認識させられました。これからも魂こもった記事が書けるよう精進します。

北野啓太郎 自宅(狩集広洋さんの作品と共に)
北野啓太郎 自宅(狩集広洋さんの作品と共に)