はじめて講師をやってわかった、人前で話すコツ。

人前で話すのが、生まれもって得意なんで方はいるんでしょうか?

先日、ジャマイカ政府観光局・日本事務所のM女史から「今度レゲエの講師をして欲しいの。お願いね!」と電話。自分は完全なる裏方気質。人を観察、取材する事を稼業としているので、失礼ながらも反射的に「マジっすか!」と即叫び。「大丈夫。大丈夫♪ 短くてもいいから、じゃぁお願いね!(ガシャ)」。

・・・え、引き受けてしまったよ。

 

1. はじめての講師「なにを準備するか考えよう」編

自分は人前で話すといえば、結婚式で友人代表としてスピーチしたことくらい。ということで、以下の用意が必要だろう、と事前準備を進めました。

  • 原稿
  • 心構え

2.はじめての講師「原稿準備」編

そもそも「原稿はいるのかどうか?」なんだけど、とにかく何を話すのかを考えておかないと当日大変な事になるので、まずは「この事を話すんだ」というテーマを書き出す事にしました。

そのやり方として、クルマを運転しながら助手席いる嫁に、自分が話す事をMacBookで箇条書きに記録してもらいました。「そもそもレゲエとは…」なんて教えるように話し、「ふむふむ」なんてしっかり聞いてもらいながら次々タイピング。話しながら、詰まったり、逆に次々考えが浮かんだりするんだけど、ここは本番では無いので、あくまで自分のペースで。

ある程度話した段階で、「何か質問とか、興味深い箇所ある?」と、嫁に質問。「あーなるほど、そこね」なんて感じで、箇条書きはどんどん大きくなって行きました。

続いては、一人作業。
箇条書きメモにザッと目を通し、本番を意識して一人でスピーチ。「皆さんこんにちは。私はレゲエ専門の情報サイトROCKERS channelを運営する…」から始めて喋って行きます。ここで意外に難しい事に気が付きました。「話す内容をしっかり考えておかないと途中で止まってしまう」ということです。

そこで、一人スピーチしながら、話した事をそのまま文章に書き落として行きました。書いた文章を読むと不自然なんです。なので、話した言葉を文章に。

3.はじめての講師「心構え」編

講師と大げさにはいっても、参加者35名くらいの小さな勉強・交流会。参加者は、ジャマイカに携わる「レゲエ・ミュージック」「ブルーマウンテン・コーヒー」「旅行」「政府」などの関係者が集まります。自分の周りに居る『ジャマイカ=レゲエ』な人だけでは無いということです。

当日は緊張するんでしょうか?アタマ真っ白なんて経験をするんでしょうか?
それとも、案外テンション上がって饒舌になるんでしょうか?

自分の気持ちは、「9:1」で緊張に対する不安です。
これを乗り切るには練習しか無い!と思って、何度も話してみるものの、完璧な原稿が出来ず不安は高まるばかり。結局、心構えなんて出来ませんでした。

4.はじめての講師「当日、最後に出来る準備」編

不安だらけのまま、当日を迎えてしまいました。
たまたまなのですが、直前でラッキーな経験をしたんです。焦らないよう当日は少し早めに会場へ到着。それが幸いし、準備中というゆるめな雰囲気の中で、スタッフの方達と気さくなお話をしたり、また、続々来場するお客さんの中に知り合いを見つけて雑談をしたりなど、緊張がかなりほぐれました。

さらに、その効果はそれだけにとどまらず、本番中に話しながらつい泳いでしまいそうになる視線を、その人達に向ける事で、自分の意識が上の空にならず、地に足がついたままキープする事が出来ました。

早めに会場に行って、「スタッフの方と話す」「知り合いを見つける」「知り合いを作ってしまう」は、慣れない方には重要です!(断言)

5.はじめての講師「原稿を見ながら話す?無しで話す?」編

ズバリ正解は見ずに話す、です。
実は自分の名前が呼ばれ、席を立つ時まで悩んでいました。ちなみに原稿はiPhoneの中。「チラチラ見ながら話そう」、そう考えていました。

しかし、席を立った瞬間「原稿は保険でいいや」とiPhoneをポケットにしまい、原稿無しで話す事にしました。

練習では一度もうまく話せず不安の塊だったのですが、案外スラスラと口から言葉が出て来て自分でビックリ。不安が吹き飛べばこっちのもの。終わりまでペラペラ話す事が出来、最後には「何か質問はございませんか?」「他にはございませんか?」の質疑応答まで。笑

6.はじめての講師「まとめ」編

  • 下準備はしっかりとしておく。
  • 話し方はゆっくりと。
  • 人の目を見て話す。
  • 原稿は見ない(但し、保険としてポケットに忍ばせてておく)
  • 話を途中で止めない。

始まる目前までビビっていた不安には邪魔されなくてホッと一安心です。
あと反省点なのでが、質疑応答の際、ご質問を頂いた方へ回答中、その方に来客が。そこで自分は、ご挨拶が終るのを待とうとしてしまったのです。でも、すぐに「皆が自分をジッと見続けている」という事に気が付き、構わずすぐに話を続けました。

質疑応答といっても、相手は質問者だけでなく、会場全体なんだ、と言う事がわかりました。質問者が回答に集中出来ない状況にある、というのは、会場の人達にはわからないので。そこは止めないのが正解です。

ジャマイカ政府観光局


 <最後にひとこと>
何事も経験とは良く言ったもの。意外にも、また機会あったら人前で話してみたいなぁ、なんて気持ちも芽生えました。笑

大切なのは「話す内容を決めておく」「原稿は見ない。見るのは会場の方々」です。