アフリカで石器発掘のニュースを見て「自分たちがなぜ、生まれてきて、死ぬのか」を壮大なスケールで考えてみる。

アフリカで石器発掘のニュースを見て「自分たちがなぜ、生まれてきて、死ぬのか」を壮大なスケールで考えてみる。

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「淡路島で紀元前2世紀、最古の銅鐸が7個発見された」と、昨日大きなニュースになりました。そして翌日、「330万年前の石器がアフリカのケニアで見つかった」と報じられました。これまでは同じアフリカのエチオピアで見つかった270万年前の石器が世界最古だと考えられていたのが、それよりもさらに60万年前にナイフのような石器や石の台などをつかっていた原始人がいた、ということがわかったのです。

「こんな古いこと僕たちの今の生活になんにも関係無いし、全然興味なんかないよ……」。

なんて思った方、ちょっとまったぁぁぁぁーっ!

それが実は大ありなんです。わかりやすくお伝えしますので、1〜2分お付き合いください。

人類のルーツを知ることの意味。

このふたつのニュースを読んで、スッと頭に浮かんだのがこの本。



池上彰さんの著書「おとなの教養」は、日頃のニュースについて書かれた本ではありません。時代や立場を問わず、教養として知っておきたいことを7つの分野に分けて解説されています。「宗教」「宇宙」「人類の帰路(進化)」「病気」「経済学」「歴史」「日本と日本人」。

人類は、アフリカで誕生した。

冒頭で述べた「古代の石器」ですが、270万年前のエチオピア、330万年前のケニアで出土しています。そうです、両方ともアフリカです。

池上彰さんの「おとなの教養」によると、「人類はアフリカで誕生し世界中に広まった」とあります。

  • 46億年前 – 地球誕生
  • 40億年前 – 海で生命誕生
  • 360万年前 – アフリカ・タンザニアで二足歩行の足跡
  • 330万年前 – アフリカ・ケニアで石器発掘 ← new!

人類の発見も、石器の発見も、アフリカなんです。

少し脱線しますが、アフリカから遠く離れたカリブの島「ジャマイカ」には、アフリカ回帰主義を唱える者が多くいます。「俺たちのルーツはアフリカだ」と。そんな彼らは「ラスタファリアン」とも言われます。

事実、ジャマイカ人のルーツはアフリカかた連れてこられた奴隷です。1500年代、スペインによって連行されたアフリカの黒人達が、今のジャマイカ人の先祖なのです。ジャマイカにはもともと先住民がいたのですが、スペイン人による征服(戦争)や、持ち込まれた伝染病で絶滅しました。

だからジャマイカ人が、「いつかアフリカへ帰りたい」というのは不思議でも何でもないのです。でも、そこで考えて欲しいのが、もっと歴史をさかのぼれば、実は「僕たち日本人のルーツもアフリカ人だ」ということ。

Garnett Silk -Hello Africa

黒人、白人、黄色人種。元はみんな黒人だった!

「いやいや。僕たち日本人とアフリカ人は肌の色や体格が違うし、彼らとは別物でしょ」と考える方は多いでしょう。

でも、古代の人類の軌跡(足跡や石器など)が発見されるのはアフリカばかり。それは人類誕生の地がアフリカだからなのです。

でも、黒人と白人、そして黄色人種と分かれているよね。なぜ?

実は、最初は全員「黒人」だったそうです。それが突然変異で肌の色が薄いヒトが生まれました。肌の色が薄いとアフリカの強い日差しのもとで生活するのは厳しく、彼らは徐々に北上をはじめました。そして北の地で肌の色が薄いヒト(白人)が暮らし、増えていったのです。逆に黒人が北上すると、今度は逆に太陽の光が少なすぎて病気になり、とても暮らせなかったそうです。そうして、黒人から白人が誕生し、住む地域も離れて行きました。黄色人種は、混血を繰り返しながら生まれた、その中間ということです。

人類のルーツを辿れば、僕たちもアフリカ人ということなのです。

日本人という概念ができてから、たったの140年。

さて、一気に近代に戻ります。

「僕たちは日本人だから、アフリカ人と言われても違和感あるなぁ」と考える方もいるでしょう。でも、そもそも日本人という概念ができたのはいつなのか? 実は、1873年。今からたった約140年前なのです。

鎖国が終わり江戸幕府が倒れ、日本が開国した明治初頭。外国人と日本に暮らす人を区別するために公布された「太政官布告」で、「外国人と結婚したらどうなるんだ?」とその規定がつくられました。それまでは日本人という概念はなく、外国との関わりが急激に増えてゆくなか、初めて「我々は日本人なんだ」と、区別したということです。

また、かつて奈良が都であった時代がありますが、実は奈良というのは朝鮮語で「国」という意味だそうです。朝鮮から渡ってきた人々がここに住み着いたのでしょう。奈良以外にも、日本には朝鮮や中国語がルーツの地名がいくつかあります。

純粋な日本人とは何なのか?

実は、近代的な概念でいう日本人は存在していなかったのです。政治が、制度として日本人をつくったのです。たった140年前に。

国籍や人種ごときで争うのは、とてもちっぽけなこと。

このような人類が歩んできた道のりを知ると、今、世の中で争っていることがとても小さなことに見えてきます。

「韓国人や中国人は嫌いだ!」
「あの国は親日国だ」

ちっさい、ちっさい。そんな近い部分だけを見て、自分たちと違うのもだと区別や差別をするのは、とても器の小さなことなのです。

あと、人種差別。

これも元をたどれば人類のルーツはアフリカなんだから、人種ごときで争ったり差別するのは、とても滑稽なことなのです。

古代の石器発見にロマンを感じつつも、自分たちのルーツもそこにあったと考えてみると、きっと世界が違って見えてくるはずです。怒り、恨み、恨みといったネガティブな気持ちは、フッと吹き飛んでしまうのではないでしょうか。

最後に。

人はなぜ、生まれてきて、死ぬのか。

自分の一生というスパンではなく、人類の歴史というスケールでみると、過去から未来へとつなぐために自分が存在していると言えます。残念ながらすべての生物には寿命があるので、どんどんどんどんバトンタッチしてゆく。その中の一片を、今、生きているわけです。

バトンタッチは、何も子供を産み育てることだけではありません。人類は、言葉や紙を発明し、自分の考え方などを未来へつなぐことができます。今は、インターネットを使って、自分の軌跡を世界中に残すこともできます。ビデオで映像を残すこともできます。声を録音することもできます。

過去から受け継いで、未来へとつなぐ。
そのために、生まれてきて、世を去るのです。

Chronixx & Kabaka Pyramid – Mi Alright

”Jah, Jah, sun rise wake me up this morning
神よ 今日も太陽の光と共に起きることが出来ました
And I can hear mama Africa calling
母なるアフリカの声を聞くことが出来ました
Mi alright, alright
今日も何事も無い一日を始めることが出来ました

ROCKERS channel より”